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兵庫県博物館で保管 チョウの化石 世界最大で新種と判明

兵庫県・新温泉町のおよそ250万年前の地層から37年前、1988年に見つかり、地元の博物館「おもしろ昆虫化石館」で保管されているチョウの化石について、慶應義塾横浜初等部の非常勤講師、相馬博明さんらの研究チームが、日本古生物学会の国際誌で今月(5月)研究成果を発表した。
羽を広げた大きさは推定8cm余りと、チョウの化石の中では世界最大であることが判明。高性能の顕微鏡で調べたところ、羽全体に入った筋状の脈や胴体の特徴から新種と分かった。
この新種は現在の日本には生息しておらず、すでに絶滅した種とみられ、東南アジアの亜熱帯や熱帯地方にいまも生息する「オニミスジ」の仲間だという。

ノルウェーで柏原京大教授のアーベル賞授賞式 日本人初

京都大学数理解析研究所の柏原正樹特任教授(78)に対する、「数学のノーベル賞」とも呼ばれる「アーベル賞」の授賞式が5月20日、ノルウェーの首都オスロで行われた。柏原氏は、ノルウェーのハラルド国王からガラス製の盾を渡され、にこやかな表情で握手を交わした。
アーベル賞は、優れた業績を挙げた数学者にノルウェー政府が贈る国際的な賞。賞金は750万ノルウェー・クローネ(約1億円)。今年は代数解析学の分野で「D加群」と呼ばれる理論を構築するなどした柏原氏が、日本人として初めて選ばれた。
受賞スピーチで柏原氏は、21歳のときに出会った恩師・佐藤幹夫氏から教わった「数学において、新しいものを創造することの大切さ」を挙げ、「これが私の研究自生の重要な指針となった」と感謝の思いを述べた。

古墳時代に渡来の国宝「七支刀」”保存状態極めて良好” 奈良

奈良国立博物館がX線を使った最新の分析装置で行った調査によると、古墳時代に朝鮮半島から伝わったとされる国宝「七支刀(しちしとう)」の内部はほとんど腐食しておらず、極めて良好な状態が保たれていることが分かった。同博物館は、「1600年前の剣としては状態が非常に良く、奇跡的だ」としている。
七支刀は、左右に3本ずつ枝分かれした刃が突き出す形状で、独特の鉄の剣。この七支刀は6月15日まで奈良国立博物館で開かれている展覧会で展示されている。

琵琶湖疏水施設 国宝に 土木構造物の国宝は初めて 文化審

文化審議会は5月16日、琵琶湖の水を京都に引き込む運河「琵琶湖疏水施設」(所在地:滋賀県大津市、京都市)のうち南禅寺水路閣などを国宝に、大津運河などを重要文化財に指定するよう答申した。
琵琶湖疏水施設は、舟運や発電、水道の水源などの機能を持つ、明治日本における都市基盤施設の金字塔とされる。近代の土木構造物が国宝となるのは初めて。

「太陽の塔」重文指定へ 70年万博の”顔”スピード指定

文化審議会は5月16日、1970年大阪万博のシンボルで、芸術家の岡本太郎が手掛けた「太陽の塔」(所在地:大阪府吹田市)を重要文化財(建造物)に指定するよう、文部科学相に答申した。高度経済成長期のレガシー(遺産)として評価された。55年を経て大阪で再び万博が開催される中、大阪府が動き出してわずか4年での「スピード指定」となった。

京都・葵祭 御所→下鴨神社→上賀茂神社を平安絵巻行列

京都三大祭の一つ、葵祭が5月15日、京都市内で行われた。華やかで彩り豊かな平安装束姿の祭のヒロイン、輿に乗った斎王代ら約500人が参加。フタバアオイの葉の飾りを身に着けた武官や女官役、約40頭の牛馬などでつくる王朝さながら、全長約1kmに及ぶ優雅な平安絵巻行列が、京都御所ー下鴨神社ー上賀茂神社の約8kmを歩いた。