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正倉院で「開封の儀」 10/29〜11/14まで正倉院展

奈良市の正倉院で10月6日、年に1度の宝庫の扉を開ける「開封の儀」が執り行われた。12月2日まで約9,000件の宝物の点検や調査を実施する。
10月29日から11月14日まで開催の奈良国立博物館(所在地:奈良市)の「正倉院展」で、宝物の一部が公開される。
校倉造りで知られる正倉院には、奈良時代の聖武天皇ゆかりの品や、シルクロードを経て大陸から伝わった歴史的宝物が数多く保管されている。

ノーベル生理学・医学賞にスバンテ・ペーボ氏

今年のノーベル生理学・医学賞にドイツのマックス・プランク進化人類学研究所のスバンテ・ペーボ博士が選ばれた。同氏は沖縄科学技術大学院大学教授(非常勤)も兼任している。
選考理由は、3万〜4万年前に絶滅したネアンデルタール人の骨に残っていた遺伝情報を詳しく解析し、現代の人類、ホモ・サピエンスと比較。その結果、ホモ・サピエンスはネアンデルタール人のの遺伝情報の一部を受け継いでいることを突き止め、ホモ・サピエンスとネアンデルタール人とで種が交わっていた可能性を明らかにし、人類の進化に関する研究で貢献した点が評価された。

福井・一乗谷「朝倉氏 遺跡博物館」10/1オープン

戦国大名、朝倉氏とその本拠地の城下町の栄枯盛衰を出土品などから体感・学習できる「一乗谷 朝倉氏遺跡博物館」(所在地:福井市)が10月1日、開館した。同施設は、福井県が2024年春の北陸新幹線敦賀延伸開業を控え、観光振興に向けて整備を進めてきたもの。
一乗谷は最盛期には1万人が居住する、地形上、”難攻不落”の大規模な町だったとされる。だが、朝倉氏が織田信長に敗れ焼き払われ、隆盛を誇った戦国時代有数の城下町は表舞台から姿を消した。
ところが、半世紀を超える遺跡の発掘調査で、戦国期の城下町遺構がそのままの姿で表れ、一帯の278haが国の特別史跡に指定されている。
同博物館では数多くの出土品などから厳選した約800点が展示される。朝倉家5代当主、義景の居館の一部を原寸大で再現している。このほか、町並みの巨大ジオラマや川湊「一乗の入江」の石敷き遺構の露出展示もある。

東北大,JAXA「りゅうぐう」試料に水を確認

東北大学や宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの研究チームは9月22日付の米科学誌サイエンスで、探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」から持ち帰った砂などの試料に水が含まれているのを確認したと発表した。
研究チームは大きさ1〜8ミリの砂粒17個を分析。内部構造や鉱物の組成、硬さなどを詳細に調べたところ、試料内の硫化鉄結晶に微小な穴があり、内部に水が閉じ込められているのが見つかった。成分に塩や有機物のほか、二酸化炭素(CO2)が含まれる「炭酸水」で、りゅうぐうの元となった母天体の内部で硫化鉄の結晶が形成された際に取り込まれたと分かった。
地球外で採取された試料から、常温で水が液体となる状態で見つかったのは初めてといい、地球の海の起源解明などにつながる成果と期待される。

大阪「岸和田だんじり祭」3年ぶり通常開催

大阪府岸和田市の伝統行事「岸和田だんじり祭」が9月17日、18日、岸和田・春木両地区で開催された。だんじり祭は新型コロナウイルスの影響で、2020年は終戦直後の1945年以来75年ぶりに中止され、2021年も両地区の一部町会が参加を見送り、観覧の自粛を呼び掛けつつ行われており、制限のない通常開催は3年ぶり。
3年ぶりに戻ってきた、躍動感あふれるだんじりに、あちこちから観客の掛け声が飛び交う。勢いをつけたまま街角を直角に曲がる”やりまわし”に大きな歓声が沸き起こり、威勢のいい笛・太鼓の音が街に戻った。

宝永地震津波超える巨大津波襲来の証 和歌山で確認

産業技術総合研究所などのチームが9月12日、南海トラフで史上最大とされるマグニチュード(M)8.6だった江戸時代の宝永地震(1707年)よりも巨大な津波が紀伊半島南部を襲っていたことを確かめたと発表した。
和歌山県串本町の橋杭岩周辺に散らばる巨石が津波で動いたかを分析した。発生時期は分からないが、宝永地震以前とみられ、津波は高さ4〜6m、流速は毎秒8m(時速約30km)程度だった可能性があるという。
橋杭岩から剥がれ落ちていた巨石がその後、津波で運ばれたと推定し、どれだけのパワーがあれば巨石が動くかをシミュレーションした。