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文化庁 高松塚古墳 飛鳥美人など展示の新施設設置へ

文化庁は3月17日、東京で開かれた専門家の検討会で、奈良県明日香村で50年前に発見された高松塚古墳の国宝の壁画を保存・修復し、研究成果などを発信するための新たな施設を設置する方針を決めた。
7世紀末から8世紀初めの飛鳥時代に造られた高松塚古墳は、「飛鳥美人」として知られる極彩色の壁画などが50年前に発見され、考古学ブームを巻き起こした。しかし、時間の経過とともに大量のカビの発生や修復のために使われた薬剤の影響などで劣化が急速に進んだことから、15年前に古墳の石室は解体され、壁画が描かれた石材は700mほど離れた仮の施設に運び込まれている。
新施設には調査・研究や情報発信を行う展示設備も設けられる予定で、現在壁画が保管されている仮の施設の周辺に、8年後の完成を目指すという。

京都・葵祭の行列 3年連続中止を発表 神事のみ実施

葵祭行列保存会は3月15日、京都三大祭りの一つ、5月15日に行われる予定の葵祭の行列を新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止すると発表した。葵祭の行列が中止となるのは3年連続。雅な平安装束をまとったヒロイン「斎王代」ら約500人が練り歩く行列は葵祭の見どころ。
下鴨神社と上賀茂神社での神事は関係者のみで実施する予定。

京都・祇園祭 約200年ぶり復帰「鷹山」の衣装披露

今年の夏の京都・祇園祭の山鉾巡行で、196年ぶりに復帰する山「鷹山」の関係者が3月13日、祭にまとう衣装を披露した。
京都市中京区で、巡行の際に山の前で掛け声を出す「音頭取り」や、山を進める際に車輪を調整する「車方」が身にまとう衣装が披露された。これらの衣装は京都市立芸術大学の学生がデザインしたもので、鷹や山の車輪などが描かれている。
鷹山は、鷹狩をテーマにした室町時代の応仁の乱(1467~1477年)以前から存在したことが確認されている歴史ある山。江戸時代後期に大雨で被害を受けて以降、山鉾巡行に参加していない。10年前から地元の保存会が山の復元などを進め、今年196年ぶりに復帰する予定。

東大寺・二月堂の「籠松明」3/12非公開で実施

奈良に春の訪れを告げる東大寺・二月堂で3月12日、伝統行事「修二会」の一環で、童子が燃え盛る「籠松明」と呼ばれる大きな松明を、二月堂の舞台で振り火の粉を散らす行事が、新型コロナ対策のため今年も非公開で行われた。
「お松明」は3月1日から毎晩行われていて、13日と14日も行われるが、感染対策のため、二月堂周辺は立ち入り人数が制限される。

大阪・造幣局「桜の通り抜け」4/13~19 3年ぶり開催

大阪・造幣局(所在地:大阪市北区)の「桜の通り抜け」が、感染防止対策を取ったうえで、4月13~19日の7日間の日程で開催されることになった。
130年以上前から続く春の恒例行事で、およそ560mの並木道に植えられた340本ほどの桜を見に毎年60万人余りが訪れる。新型コロナ禍で2020年、2021年と続けて中止された。
参加の受付はインターネットによる事前申込制で、30分あたりの入場者数の上限を1,200人に制限し、期間中の入場者数を例年の30%にあたる17万人余りに抑えるとしている。

高野山・金剛峯寺で春告げる「高野の火祭り」

霊場・高野山に春の訪れを告げる恒例の「高野の火祭り」が3月6日、和歌山県高野町の高野山真言宗総本山金剛峯寺前の駐車場で行われた。
護摩木を焚き、人々の招福と厄除けを祈願する荘厳な「柴灯大護摩供(さいとうおおごまく)」法会を、新型コロナウイルス感染症の終息、世界の平和を祈りながら、約1,800人の参詣客らが見守った。
ほら貝が鳴り響き、四方に竹を立てて上空を縄で囲んだ結界内に、山伏姿の僧侶約50人が登場。高さ約1.8m、直径約3mの護摩壇に点火されると、一斉に読経が始まる。太鼓と錫杖が打ち鳴らされる中、僧侶らが護摩壇に願い事が書かれた数多くの木札を次々と投げ込んでいた。