滋賀県大津市の近江神宮で6月30日、1,350年余り前の飛鳥時代、天智天皇の「近江京」の御代の宮廷料理を再現し、奉納する毎年恒例の「饗宴祭(みあえまつり)」が行われた。同日は当時の都で食べられていたとされる「ふなずし」や「セタシジミ」、「ちまき餅」など、10品余りの料理や食材が用意され、地元の保育園の園児たちが神前に奉納した。
また、当時の料理人の技を披露する「庖丁式」が行われ、伝統的な宮中作法を受け継ぐ「清和四條流」の料理人がビワマスび手を触れず、包丁とさいばしを使って切り分け、訪れた人たちは厳かな儀式に見入っていた。
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北大 白亜紀後期 海の主役はアンモナイトではなく「イカ」
北海道大学の伊庭靖弘准教授らのチームは6月26日付の科学誌サイエンスに、1億〜7,000万年前の白亜紀後期の海の主役は「イカ」だったとする研究成果を発表した。これまで白亜紀後期の海は、アンモナイトや魚が主役だと考えられてきた。しかし同チームによると、イカが殻や骨を持たないため、化石として見つかりにくかったためだという。
チームは岩石を100分の1ミリという薄さに削りながら撮影を繰り返し、内部の化石を小さなものまですべてデジタルで立体的に再現する技術を開発。北海道各地の白亜紀の化石から、イカの”くちばし”という硬い組織の化石を約260個特定した。大きさは平均で約4ミリだった。
見つかったくちばしの形からイカはおよそ40種に分類。年代の異なる岩石の観察から、イカは1億年前ごろ現われ、600万年ほどの間に急速に多様化した推定された。その結果、イカの個体数は、繁栄を誇ったアンモナイトを上回るほどいたとみられる。
イカの発達の歴史(変遷)についてチームは、イカは同じ頭足類のアンモナイトが持つような殻を捨てた代わりに、えさを取るのに有利な高い遊泳能力を獲得し、機敏に動き回るための知能を発達させたと考えられるとしている。

