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りゅうぐう試料にケイ酸塩 生命の源の地球への運搬役

海洋研究開発機構の研究チームなどは、探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」で採取した試料(サンプル)を分析し、宇宙から生命の源となる有機物が太古の地球に運び込まれる仕組みの一端を明らかにした。
サンプルには水を含む「ケイ酸塩」が有機物と混ざり存在していた。この有機物はセ氏30度以上の温度で分解してしまう。ただ、海洋機構では「粒が粗いケイ酸塩は熱などに強い。水や有機物を地球に運ぶ役割を果たした可能性がある」としている。
地上の隕石からも有機物は見つかっているが、地上まで無事に届ける方法は不明だった。研究チームは、これらの研究成果を8月15日付の英科学誌「ネイチャーアストロノミー(電子版)」に発表している。

終戦直前の「国民義勇戦闘隊」の資料見つかる

終戦直前の昭和20(1945)年6月に施行された「義勇兵役法」に基づき、本土決戦に備えて女性や少年を含めた一般国民が戦闘員となる「国民義勇戦闘隊」の資料が和歌山県で新たに見つかった。
今回見つかった資料から、村を挙げて編成された部隊の結成式が神社で行われたことや、陸軍の師団長の訪問を前に隊員名簿の整備や竹やり訓練などが行われ、戦闘態勢が構築されたことなどが記されている。
戦闘隊の編成表には、当時の村長をトップに地区ごとの部隊が詳細に書かれていて、幹部に女性の名前が並ぶなど多くの村民が戦闘員として動員された状況がうかがわれる。
当時の資料の多くは終戦直後に焼却処分され、詳細な記録は殆ど残されていないとされてきた。

徳島の阿波踊り 3年ぶりに本格開催 中止・縮小超え

徳島の阿波踊りが8月12日開幕した。新型コロナウイルス禍で中止や規模縮小が続いていたが、感染対策を徹底し、3年ぶりの本格開催となった。川沿いや大通りに設けられた市内4カ所の演舞場などで、太鼓やかね、笛によるお囃子の音色が戻ってきた。これらのお囃子に合わせ、今回の開催を待ちかねた踊り手たちが、流れるような女踊りや勇壮な男踊りを披露していた。

高知「よさこい祭り」3年ぶり期間・会場縮小し開催

高知の夏を彩るよさこい祭りが8月10〜11日、「よさこい鳴子踊り特別演舞」として開催された。新型コロナウイルス禍で開催は3年ぶり。コロナの記録的な感染再拡大中だけに、今回は期間を通常の4日間を半分にし、会場を高知市内16カ所のうち12カ所に縮小した。
コロナ禍前の高知よさこい祭りでは、県内外から200チーム、1万8,000人が踊りを披露していたが、今回は半分以下にし、感染対策を講じながら実施された。

すっきり大仏 奈良・東大寺で3年ぶりお身拭い

奈良市の東大寺で8月7日朝、本尊の国宝・盧舎那仏(るしゃなぶつ=大仏)のほこりを払う夏の恒例行事「お身拭い」が行われた。新型コロナウイルス禍の影響で3年ぶりで、大仏は久しぶりにすっきりした姿を取り戻した。
大仏の魂を抜く法要の後、身を清めて白装束に着替えた僧侶や関係者ら約140人が大仏殿に集結。巨大な手のひらや高さ約15mの頭頂部によじ登って、はたきではたくと、3年分のほこりが大仏殿に舞っていた。

藤原宮に大極殿後殿 橿原市で基壇跡見つかる

奈良文化財研究所は8月4日、奈良県橿原市藤原宮(694〜710年)跡の中枢部にあたる大極殿北側で大極殿後殿とみられる基壇(建物の土台)跡が見つかったと発表した。大極殿院の北西に約565㎡の調査区を設けて発掘。基壇は大極殿北端の土台から約11m北側で一部見つかり、全体の規模は推定で東西約50m、南北約16mになるという。
周囲には造営時の排水用とみられる溝が巡らされていて、基壇から西側に伸びる回廊跡も見つかった。柱や礎石などは発見されなかったが、基壇の規模や大極殿との位置関係から後殿の基壇と判断した。
初期の平城宮(奈良市)にも同様の後殿があり、同研究所は古代日本の宮都構造の変遷を考えるうえで重要な成果としている。