九州大学、名古屋大学、京都大学、広島大学、東北大学、北海道大学、東京大学、JAXA(宇宙航空研究開発機構)などの研究チームは、探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」で採取した試料(サンプル)の分析成果を2月24日付の米科学誌「サイエンス」電子版に発表した。
これによると、宇宙に漂う小天体でアミノ酸を含む様々な有機物がつくられている痕跡を見つけた。アラニンやグリシンのアミノ酸ほか、約2万種の分子があった。これらが隕石などを介して初期の地球などに運ばれ、生命の誕生に役立った可能性があるという。
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「桜田門外の変」後の幕府・薩摩藩交渉の新史料
江戸期幕末に起こった「桜田門外の変」後、襲撃に関わった薩摩浪士を追う幕府側と、薩摩藩側とのやり取りを記録した新たな史料が見つかった。幕閣の大老・井伊直弼暗殺の事後処理を巡る生々しい交渉の様子を伝える内容だ。
史料は「佐敷表早書」と題した覚書で、当時薩摩藩が参勤交代で利用した本陣があった佐敷宿(所在地:熊本県芦北町)でのやり取りを記したもの。事件は安政7(1860)年3月3日に発生。覚書は改元で万延元年となった同月28、29日の日付がある。
史料には幕府の使者が佐敷を訪れた際の詳しい様子が描かれるほか、、薩摩浪士、有村雄助、次左衛門兄弟の急進的な行動に頭を悩ませる薩摩藩が、幕府の追及を和らげようと「鯛」や「鯨」など賄賂の目録を差し出したと記されている。
薩摩藩が幕府に賄賂を贈ったことは明治時代の記録で明らかになっているが、具体的な内容が書面で確認できるのは初めて。ただ、実際には貨幣で支払われたとみられる。
小惑星リュウグウの石から太陽系最初期の物質発見
奈良・興福寺で「涅槃会」4年ぶり参拝者が参加
中原中也『朝の歌』の直筆原稿見つかる 山口で公開
詩人、中原中也(1907〜1937年)の作品『朝の歌』の、原稿用紙に書かれた直筆原稿とはがきが新たに見つかり、出身地・山口県の中原中也記念館で2月15日、公開が始まった。公開は19日まで。
同館では「朝の歌は詩人、中也の出発点になった、大切な資料」と話している。これまでの直筆原稿は第3連1行目までしかなかったが、今回の新発見で4連全文が初めて直筆で読める。この直筆原稿は2022年7月に東京都内のオークションで同記念館が購入した。署名はないが、筆跡から直筆と判断した。
朝の歌は、1926年に初稿が書かれ、1929年に雑誌『生活者』に発表。その後、1934年に出版された詩集『山羊の歌』に収められた。