奈良市内のかき氷店や奈良女子大学の協力研究員らは7月9日、清少納言の随筆「枕草子」にも登場する甘味料「甘葛煎(あまづらせん)」の味を再現したシロップを開発、奈良市内の施設でお披露目会を開いた。これはおよそ4年かけて共同開発したもので、シロップに渋柿から抽出した液、柿渋を加えることで、甘さがすっと消える甘葛煎の特徴が再現できたという。
甘葛煎は、ツタなどから採取した樹液を煮詰めてつくられる古代の甘味料で、平安時代の「枕草子」の中で清少納言は、これを用いたかき氷を高貴なものの一つとして取り上げている。
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宇宙望遠鏡「ユークリッド」打ち上げ 100億光年先の銀河を観測
宇宙空間を飛行しながら観測を行い、宇宙がどのように進化してきたのかを探ろうと、100億光年先までの銀河を観測する宇宙望遠鏡「ユークリッド」が日本時間、7月2日午前0時過ぎ、米国南部フロリダ州から打ち上げられた。ユークリッドはESA(ヨーロッパ宇宙機関)が中心になって開発された宇宙望遠鏡で、口径が1.2mあり、可視光と遠赤外線を観測できる2種類の装置を備えている。
ユークリッドは、これらの装置で100億光年先までの銀河を観測して巨大な地図をつくり、宇宙の大規模な構造の進化の過程や、宇宙の膨張が時間の経過とともにどう変化してきたのか、明らかにすることを目指す。今後4週間ほどかけて地球からおよそ150万km離れた地点まで移動し、およそ3カ月後に観測を開始する予定。