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古墳時代に渡来の国宝「七支刀」”保存状態極めて良好” 奈良

奈良国立博物館がX線を使った最新の分析装置で行った調査によると、古墳時代に朝鮮半島から伝わったとされる国宝「七支刀(しちしとう)」の内部はほとんど腐食しておらず、極めて良好な状態が保たれていることが分かった。同博物館は、「1600年前の剣としては状態が非常に良く、奇跡的だ」としている。
七支刀は、左右に3本ずつ枝分かれした刃が突き出す形状で、独特の鉄の剣。この七支刀は6月15日まで奈良国立博物館で開かれている展覧会で展示されている。

琵琶湖疏水施設 国宝に 土木構造物の国宝は初めて 文化審

文化審議会は5月16日、琵琶湖の水を京都に引き込む運河「琵琶湖疏水施設」(所在地:滋賀県大津市、京都市)のうち南禅寺水路閣などを国宝に、大津運河などを重要文化財に指定するよう答申した。
琵琶湖疏水施設は、舟運や発電、水道の水源などの機能を持つ、明治日本における都市基盤施設の金字塔とされる。近代の土木構造物が国宝となるのは初めて。

「太陽の塔」重文指定へ 70年万博の”顔”スピード指定

文化審議会は5月16日、1970年大阪万博のシンボルで、芸術家の岡本太郎が手掛けた「太陽の塔」(所在地:大阪府吹田市)を重要文化財(建造物)に指定するよう、文部科学相に答申した。高度経済成長期のレガシー(遺産)として評価された。55年を経て大阪で再び万博が開催される中、大阪府が動き出してわずか4年での「スピード指定」となった。

京都・葵祭 御所→下鴨神社→上賀茂神社を平安絵巻行列

京都三大祭の一つ、葵祭が5月15日、京都市内で行われた。華やかで彩り豊かな平安装束姿の祭のヒロイン、輿に乗った斎王代ら約500人が参加。フタバアオイの葉の飾りを身に着けた武官や女官役、約40頭の牛馬などでつくる王朝さながら、全長約1kmに及ぶ優雅な平安絵巻行列が、京都御所ー下鴨神社ー上賀茂神社の約8kmを歩いた。

喜多川歌麿「ポッピンを吹く娘」初期に刷られた作品発見

東京国立博物館によると、江戸時代の浮世絵師、喜多川歌麿の版画「ポッピンを吹く娘」のうち、これまで海外にしか現存していないとされていた初期に刷られた作品が国内にもに残されていることが分かった。「ポッピンを吹く娘」は、東京国立博物館が所蔵するものなど数点しか現存しない版画で、美人画を得意とする喜多川歌麿の代表作の一つ。
今回分かったのは、作品の題名部分には東京国立博物館が所蔵する「婦女人相十品」ではなく、「婦人相学●(身ヘンに本)」と書かれていることから、より古い初期に刷られたものだと判断したという。
この作品は40年余前にフランスでオークションに出品された後、所在が分からなくなっていた。初期に刷られた作品には、ほかにハワイのホノルル美術館が所蔵するものがある。

気象庁 ”黒潮大蛇行 終息に向かいつつある” 7年9カ月の湾曲

気象庁は5月9日、2017年8月から続いていた、黒潮の流れが大きく湾曲する「黒潮大蛇行」と呼ばれる現象がようやく終息に向かいつつあると発表した。ただ、終息までにはさらに3カ月ほどかかる見通しだという。船舶や衛星による観測などから元の流れに戻りつつあるという。
黒潮は、日本の南岸を列島に沿うように北東へ流れる暖流で、2017年8月、紀伊半島から東海地方にかけての沖合で南に大きく湾曲する流れに変わった。以降、7年9カ月にわたりこの現象が続いていた。