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ispace 月面着陸は失敗 減速不十分で月面に衝突の可能性

宇宙スタートアップのispace(アイスペース)は6月6日、月面着陸船「レジリエンス」の月面着陸は失敗したと発表した。6日未明、着陸船は月への到着に向け降下を始めたが、着陸目前で減速が不十分で、月面に衝突した可能性が高いという。
アイスペースは、アジアの民間企業として初となる月面着陸に挑んでいた。同社の月面着陸の挑戦は2023年4月に続き2回目だったが、今回も失敗に終わった。

奈良・唐招提寺で鑑真しのぶ「開山忌」和上坐像 特別公開

奈良市の世界遺産、唐招提寺で6月5、6の両日、同寺を開いた中国の名僧、鑑真をしのぶ法要「開山忌」が営まれ、国宝の「鑑真和上坐像」が特別公開されている。境内の御影堂で国宝の鑑真和上坐像を収めた厨子の扉が特別に開けられ、僧侶が御経を唱える中、茶道の家元がたてた茶が像に備えられた。
堂内は日本画家、東山魁夷が鑑真の故郷などを描いた、連なったふすま絵で囲まれた、さながら異空間の佇まい。そんな中、訪れた参拝者らは次々と焼香して像の前で静かに手を合わせていた。鑑真和上坐像などは7日まで公開されている。

芥川龍之介の”幻の詩集”発見 自作詩12編を綴った冊子

芥川龍之介(1892〜1927年)が、自作の詩12編を綴った冊子が見つかった。この存在自体は知られていたが、行方が分からなくなっていたもの。都内の田端文士村記念館(所在地:東京都北区)で6月7日から始まる企画展で公開される。
同記念館によると、冊子は縦19.1cm、横13.5cm、厚さ2.3cmのハードカバー。1ページに1編の詩を配置、レイアウトにこだわり、ペンで丁寧に書かれていることから、詩集刊行を見据えた見本としてつくられた可能性があるという。

広島・冠遺跡で4万2,300年前の石器出土 人類が日本にいた?

奈良文化財研究所の調査によると、広島県廿日市(はつかいち)市の冠(かんむり)遺跡で出土した石器が、約4万2,300年前の中期旧石器時代(約13万年〜約3万8,000年前)のものだったことが判明した。
この時代の日本に人類がいた痕跡は、遺跡や遺物の研究で確実にはなっておらず、今回の発見は人類が日本列島にたどり着いた時期を知る新たな手掛かりととして注目される。
冠遺跡の調査で、5層の石器含有層を確認。各層で見つかった木炭を放射性炭素(C14)年代測定で検査し、最上層部は2万8,200年前、最下層部は4万2,300年前のものだと分かった。最下層部から出土した石器は376点。先端を尖らせた尖頭器(長さ9.2cm)や幅の広い直線的な刃を持つクリーバー(同12.2cm)と呼ばれる石器は、中国など東アジアの中期旧石器時代の遺跡からも出土例があるという。

兵庫県博物館で保管 チョウの化石 世界最大で新種と判明

兵庫県・新温泉町のおよそ250万年前の地層から37年前、1988年に見つかり、地元の博物館「おもしろ昆虫化石館」で保管されているチョウの化石について、慶應義塾横浜初等部の非常勤講師、相馬博明さんらの研究チームが、日本古生物学会の国際誌で今月(5月)研究成果を発表した。
羽を広げた大きさは推定8cm余りと、チョウの化石の中では世界最大であることが判明。高性能の顕微鏡で調べたところ、羽全体に入った筋状の脈や胴体の特徴から新種と分かった。
この新種は現在の日本には生息しておらず、すでに絶滅した種とみられ、東南アジアの亜熱帯や熱帯地方にいまも生息する「オニミスジ」の仲間だという。

ノルウェーで柏原京大教授のアーベル賞授賞式 日本人初

京都大学数理解析研究所の柏原正樹特任教授(78)に対する、「数学のノーベル賞」とも呼ばれる「アーベル賞」の授賞式が5月20日、ノルウェーの首都オスロで行われた。柏原氏は、ノルウェーのハラルド国王からガラス製の盾を渡され、にこやかな表情で握手を交わした。
アーベル賞は、優れた業績を挙げた数学者にノルウェー政府が贈る国際的な賞。賞金は750万ノルウェー・クローネ(約1億円)。今年は代数解析学の分野で「D加群」と呼ばれる理論を構築するなどした柏原氏が、日本人として初めて選ばれた。
受賞スピーチで柏原氏は、21歳のときに出会った恩師・佐藤幹夫氏から教わった「数学において、新しいものを創造することの大切さ」を挙げ、「これが私の研究自生の重要な指針となった」と感謝の思いを述べた。