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奈良・平城京跡で聖武天皇即位時の「大嘗祭」の木簡出土

奈良文化財研究所は3月19日、奈良・平城京の一等地、「左京三条一坊ニ坪」の土坑(穴)から1,000点を超える木簡が出土し、「大嘗(だいじょう)分」と書かれた木簡3点が見つかったと発表した。大嘗と記された木簡が出土したのは初めて。これは神亀元(724)年11月23日、聖武天皇が即位した際の代替わり式「大嘗祭」関連とみられる。
木簡にはわらを編んだ苫や炭といった物資名や、差し出し元の郡名が記されていた。地域が分かる木簡の約7割が備中国(岡山県)だったが、他にも周防国(山口県)や安房国(千葉県)からの荷札もあった。「養老七年」(723年)や「神亀元年」(724年)の年号が記された木簡もあった。

兵庫・川西市の加茂遺跡で近畿で最大級の柱穴見つかる

兵庫県川西市は3月16日、近畿で弥生時代有数の大規模集落として知られる加茂遺跡(所在地:兵庫県川西市)で巨大な柱を据えた可能性がある穴(弥生中期後半、約2,000年前)が1基見つかったと発表した。穴は1辺約2mの方形と大きく、深さ約1.6m。想定される柱の直径は0.8〜1m。
専門家によると、柱は池上曽根遺跡(所在地:大阪)、唐古・鍵遺跡(所在地:奈良)などと比較しても近畿で最大級という。ただ、これが住居跡とは断定できず、物見櫓(やぐら)などの高楼施設やトーテムポールのような太い1本柱の可能性もあるとしている。周辺の詳細調査が待たれる。

奈良・富雄丸山古墳で木棺から銅鏡3枚 三角縁神獣鏡か

奈良市教育委員会は3月13日、同市の富雄丸山古墳(4世紀後半、円墳)で、送り出し部の未盗掘の割竹形木棺から銅鏡3枚が重なって見つかったと発表した。鏡はひび割れがあるが保存状態はよく、うち1枚は大和政権が配布したとされる三角縁神獣鏡の可能性が高いという。
木棺は全長約5.6m、内部を3区画に分けていた。頭側の幅70cm、足側幅64cm。市教委は「木棺の構造、造り方が分かる一級史料」としている。同古墳からはすでに、国内最大の蛇行剣と盾形銅鏡が出土している。

宇宙飛行士・古川聡さんらISSから半年ぶり地球に帰還

国際宇宙スターション(ISS)に長期滞在し、様々な実験や研究に取り組んできた古川聡さんら4人の宇宙飛行士が、米国の民間宇宙船「クルードラゴン」で日本時間3月12日午後6時50分ごろ、米国南部フロリダ州の沖合に着水、半年ぶりに地球に帰還した。
古川さんは2023年8月から半年間にわたって、ISSで新しい薬の開発につながる高品質のタンパク質の結晶を作る実験や、将来の月や火星の探査を見据えた実験など様々な研究に取り組んできた。

大津市 明智光秀築いた坂本城跡を保存 国史跡指定めざす

大津市は昨秋から進められた同市下阪本3丁目の坂本城跡発掘調査で見つかった城の「三の丸」のものとみられる石垣や堀などについて、埋め戻さずに保存する方針を明らかにした。佐藤健司市長は引き続き周辺の調査を進め、国史跡の指定を目指すとしている。
同調査は約3,000㎡の住宅予定地で、これまでに約900㎡を調査した。現地からは石垣(長さ約30m、高さ約1m)や堀の跡、建物の礎石、井戸などの遺構が見つかり、織田信長配下の戦国武将、明智光秀が築いた坂本城の遺構と推定されている。国史跡に指定されれば市内16件目で、城関連では初となる。

伊藤若冲 3.3mの巻物状の大作を新たに発見 福田美術館

京都市の福田美術館(所在地:京都市右京区)によると、江戸時代中期に京都で活躍した絵師、伊藤若冲の珍しい、色鮮やかな巻物状の大作が新たに見つかった。今回見つかったのは「果蔬図巻(かそずかん)」と名付けられた作品は、全長3.3m余の大作。
若冲の作風である鮮やかな色彩でぶどうやりんごなどの果物と、かぼちゃやとうがんなどの野菜合わせて40種類が繊細に描かれている。若冲76歳の時の作品とみられる。この作品は今年10月に福田美術館で一般公開される予定。