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飛鳥寺出土品と百済王宮跡で発見の甲 酷似

日本と韓国の研究者の調査によると、日本初の本格的な仏教寺院、飛鳥寺跡(所在地:奈良県明日香村、国史跡)で見つかった甲(よろい)と、古代朝鮮三国の一つ、百済(くだら)(4世紀半ば〜660年)の王宮遺跡(所在地:韓国忠清南道=チュンチョンナムド)公州=コンジュ市)で出土した甲の形や構造がよく似ていることが分かった。
飛鳥寺と百済の関係を記した「日本書紀」の内容を考古学的に裏付ける重要な物証だと専門家は指摘している。日本書紀によると、飛鳥寺は585年、百済から僧侶や技術者の派遣を受けて建設が始まったとされる。

日本の研究G 謎の文明「ディムルン」王墓発見

日本の発掘調査グループは3月21日、東京都内で中東バーレーンで約4,000年前に栄えとされる古代文明「ディムルン」の古墳群で、最古級とみられる応募を発見したと発表した。
ディムルン文明は謎だらけで、今回の発見は国際的に大きな成果という。ディムルンは、現在のインドやアフガニスタンなどの地域との海上交易で繁栄していたとみられる。

飛鳥・甘樫丘で官僚邸宅か 天武・持統朝の塀跡 

奈良県明日香村教育委員会は3月18日、同村の甘樫丘(あまかしのおか)遺跡群で、7世紀後半に造られたとみられる塀跡が見つかったと発表した。今回見つかったのは1辺約1.2mの方形の柱穴5カ所。昨年度の調査結果分も合わせると南北15m以上、東西7.2m以上の敷地を区画する塀があったとみられる。
専門家は律令国家の成立を目指していた天武・持統両天皇の時期の甘樫丘は官僚層の住宅施設があった可能性を指摘する。また、ここは有力豪族らの政争の場でもあった。
「日本書紀」によると、飛鳥時代前半の有力豪族で、天皇を凌ぐほどの権勢を誇った蘇我蝦夷(えみし)と息子の入鹿(いるか)が甘樫丘に邸宅を築いているが、中大兄皇子、中臣鎌足(後の藤原鎌足)らによる645年の「乙巳(いっし)の変」で、その豪壮な邸宅は焼き払われたとされる。

イラン 世界遺産など文化財56カ所に被害

イラン政府は3月14日、米国とイスラエル両国の攻撃により、国内にある国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産など少なくとも56カ所の文化財に被害が出ていることを明らかにした。地元メディアが報じた。
首都があるテヘラン州の被害が最も大きく、テヘラン市中心部にある世界遺産「ゴレスタン宮殿」や著名なモスクなど19カ所が損壊した。

東大寺二月堂・修二会”籠松明” 火の粉 夜空舞う

例年通り、東大寺二月堂で営まれている修二会(しゅにえ、通称”お水取り”)。3月12日夜は、ひと際大きな11本の”籠松明”(かごたいまつ)の大量の火の粉が辺り一帯を照らし出していた。
この日は前日までの”お松明”とは異なり、長さ約7m、重さ約60kgとひと回り大きな籠松明を、童子(どうじ)が1本ずつ担いで舞台に上がり、堂の欄干から外へ向かって勢いよく振りかざす。すると、大量の火の粉が古都の夜空に舞い上がる。
この火の粉を浴びると、無病息災のご利益があるとされる。参拝者らはこのご利益を求めて集まり、カメラのシャッターを切る人や歓声を上げる人もいた。

天武朝 中央官庁跡か 飛鳥・石神遺跡で塀跡

奈良文化財研究所(奈文研)は3月5日、飛鳥時代の天武天皇(在位673〜686年)と持統天皇(同690〜697年)の時代に、中央官庁や宮殿関連施設が整備された可能性が高い奈良県明日香村の石神遺跡の東方で、7世紀後半に造られたとみられる塀跡が見つかったと発表した。
専門家は、律令国家の成立を目指した官僚制度の整備に伴い、天武・持統朝では広範囲に官庁群が造られた可能性を指摘、その一端とみている。
現場は、両天皇が政務を執った飛鳥浄御原宮(きよみがはらのみや)から北へ約1km離れ、国内最古の本格的伽藍を持った飛鳥寺のすぐ北にあたる。現在の石神遺跡の範囲に隣接する東方区域に位置する。

太宰府天満宮で「曲水の宴」平安絵巻さながら

福岡県太宰府天満宮で3月1日、平安時代の宮中行事を再現した「曲水の宴」があった。見ごろの梅の木に、春近しを思わせる温かな日差しの中、色鮮やかな十二単(ひとえ)や衣冠束帯に身を包んだ12人の参宴者が、平安絵巻さながら和歌を詠み、短冊にしたためていく。
曲水の宴は、小川に流した盃が自分の前を過ぎるまでに和歌を短冊にしたため、盃を飲み干す神事。太宰府では958年に始まったとされる。一時中断したが。菅原道真公を偲ぶ催事として1963年に復活した。

奈良市の聖武天皇陵, 多聞城跡を初調査

日本考古学協会などの研究者団体は2月27日、宮内庁が管理する聖武天皇・皇后陵(所在地:奈良市)を初めて調査した。
宮内庁が管理する約3万㎡に及ぶ同エリア一帯は、戦国武将、松永久秀が築いた多聞城跡と重なっており、研究者らは土塁の可能性がある地形の起伏や、城跡の規模なども確認していた。普段は立入禁止の2つの陵墓の外周などを午後1時頃から約1時間20分かけて調査した。

豊臣秀長 大和郡山城拝領時の書状発見

天理大(本部所在地:奈良県天理市)は2月16日、豊臣秀吉の弟、秀長にまつわる書状を発見したと発表した。秀長が大和国を拝領して郡山城(所在地:奈良県大和郡山市)に入った1585年のものとみられる。
内容は、宗教勢力をうまく掌握しながら、大和国を統治していた実態が垣間見える。秀長の有力家臣、横浜良慶が秀長の命を受けて興福寺で僧侶兼武士の”衆徒”に送った書状、伝統的な祭礼を執行するよう命じた内容の書状という。
これらの書状は、同大の古文書所在調査の一環で、奈良市内に古くから続く菊岡家で見つかった。

アジアで1万年前の人類最古ミイラ”燻製”処理

札幌医科大などの調査によると、中国南部から東南アジアにかけて発見された3,600年〜1万1,000年前の複数の人骨が、燻製(くんせい)で防腐処理されたミイラだったことが分かった。これまで人類最古とされていたチリ北部の7,000年前のミイラよりさらに古いものがあり、歴史を塗り替えた。
インドネシア・パプア州でおよそ半世紀前まで家族らが亡くなると、体を折りたたんで焚き火で1〜2カ月いぶし、熱気や煙で乾燥させる文化が残っていた。米考古学誌に掲載された。

「さっぽろ雪まつり」閉幕 253万人来場

北海道の冬の風物詩「さっぽろ雪まつり」が2月11日閉幕した。実行員会によると、8品間の会期中に昨年より21万2,000人多い253万9,000人が訪れた。
76回目の今年は、札幌市中央区の大通公園など市内3カ所に、圧巻の巨大雪像や氷像計200基余りが展示され、その展示像の精巧な作り込みに会場を訪れた多くの人らは驚き、魅入っていた。

秀吉の書状など愛知の旧家が史料1,300点寄贈

戦国時代から織豊政権時代、そして徳川政権へ移行する過程で発生した、有力武将らにまつわる史料約1,300点が、その保有主の愛知県江南市の旧家、生駒家から江南市に寄贈された。
この旧家、生駒家は4代当主の妹が側室として織田信長に嫁ぎ、次男の信雄をもうけたと伝わる、生駒の方の生家。当主ら一族は信長、そして本能寺の変の後、豊臣秀吉、徳川家康の家臣となり、江戸時代には尾張徳川家の家老職を務めた。
当時の生駒家4代当主から柿を贈られた秀吉が感謝の言葉を綴った書状や、5代当主が関ヶ原の戦いで使ったという槍など、貴重な史料が含まれる。

「さっぽろ雪まつり」開幕 3会場で雪・氷像

北海道の冬の風物詩「さっぽろ雪まつり」が2月4日、札幌市内3会場で開幕した。メインの大通会場には大迫力・大圧巻の高さ10m以上の大雪像5基を含む136基の雪像が並び、初日から観光客らでにぎわっていた。
また、60基の氷像を展示しているすすきの会場、そして屋内外にアトラクションも用意しているつどーむ会場の3会場が来場客で溢れていた。11日まで開催される。

インドネシア・ムナ島で世界最古の手形壁画

インドネシア国立研究革新庁とオーストラリア・グリフィス大学などの調査で、インドネシア中部・ムナ島の洞窟にある手形の壁画が、6万7,800年以上前に描かれたことが分かった。成果は1月21日付の英科学誌ネイチャーに掲載された。これまで最古の壁画と考えられてきたスペイン・アルタミラの洞窟壁画より1,000年以上遡ることになり、世界最古とみられる。
壁画があるのは、ムナ島の奥行き23m、高さ8mのメタンドゥノ洞窟。内部には馬に乗って狩りをする人物や鳥など400点以上の絵が褐色の顔料などで描かれているのが見つかっており、今回の手形は2015年に発見された。壁面に手を置き、顔料を吹き付けて制作したステンシル画と考えられる。
研究チームは2023年以降、手形の上に形成された炭酸カルシウムの堆積物を分析した。人物や鳥などは、より新しい年代に描かれていた。

島根県 江戸期の竹島地図 資料71点取得

島根県は1月13日、江戸時代に描かれたとみられる竹島(所在地:島根県)の絵図「松島之図」や、鳥取県米子市の商家、村川家が竹島で漁などをしていたことを記した「村川家文書」など資料71点を取得したと発表した。島根県は「竹島が古くから日本児9んの活動の場であったことを示す第一級の史料」としている。
松島之図は17世紀末から18世紀初めのものとみられ、島の形状など地理的特徴が」詳細に描かれ、島の周囲と現在の隠岐諸島までの距離なども記されている。今回個人から購入した。
村川家文書は、村川家とともに幕府の許可を得て、竹島や竹島に近い韓国東部・鬱陵島(ウルルンド)でアシカ猟やアワビ漁をしていた米子市の商家、大谷家(おおやけ)との間で、漁の収益について取り決めた文書など69点。島根県が個人から寄贈を受けた。このうち「竹島松島の絵図」は鬱陵島や隠岐諸島、竹島が描かれている。

8世紀 長岡京 南北55m建物跡 京都・向日

京都府埋蔵文化財調査研究センターは1月8日、京都府向日市の長岡京(784〜794年)跡で、南北55.6mの大型建物跡が見つかったと発表した。都の中心、長岡宮内で確認された建物のうち最も長大で、都を造営した桓武天皇が政務を行った大極殿などを見下ろせる丘陵上にある。専門家は「天皇が利用した宮殿や役所だった可能性がある」としている。
建物跡は、宮の西端付近にあり、地面の穴に柱を立てる掘っ立て柱構造。柱穴は1辺1.3〜1.8mの方形で、天皇の住まいの内裏正殿などと同規模だった。穴の深さは1.25〜1.9mほどで、内裏正殿より深く、背の高い建物だったと推測される。
南北に長い建物では、平城京(奈良)の離宮「西池宮」跡で約86mの建物跡が見つかっているが、礎石の上に柱を立てる構造だった。柱穴の規模は今回見つかった長岡宮の建物の方が大きい。

ナウマンゾウ化石のDNA解析に初めて成功

山梨大や国立科学博物館などのチームは、日本でかつて生息したナウマンゾウのDNA解析に初めて成功したと発表した。科学誌アイサイエンスに論文が掲載された。
ナウマンゾウは「パレオロクソドン属」と呼ばれる絶滅したゾウで、アフリカから世界に進出した仲間のうち、最も古い約105万年前に分かれた系統だと判明した。パレオロクソドン属は、高さが最大4m超ある大型哺乳類。そのうちナウマンゾウは高さ2〜3m程度と小型。その祖先は数十万年前の氷河期に海面が低下した際、大陸と陸続きになった日本へ渡った。
ナウマンゾウは2万〜3万年前に日本で絶滅したとされ、国内300カ所で化石が発見されているが、遺伝的系統は不明だった。
今回チームは、青森県東通村で発掘された4万9,000年前と3万4,000年前のナウマンゾウの奥歯の化石から、母から子に伝わる「ミトコンドリアDNA」を抽出し、配列を調べることに成功。その結果、ナウマンゾウは約105万年前に分岐した古い系統であると判明した。アフリカから進出した初期の集団が祖先である可能性が高まった。

京都・下鴨神社で新春恒例”蹴鞠初め”

世界遺産・下鴨神社(所在地:京都市左京区)で1月4日、平安貴族の優雅な”遊び”を再現する新春恒例の「蹴鞠初(けまりはじ)め」が行われた。色鮮やかな装束を身に着けた「蹴鞠(しゅうきく)保存会」の男女8人が、境内に設けられた15m四方の鞠庭で輪になり、鹿革でできた直径約20cmの鞠を高く蹴り上げる。その際、発せられる「ヤア」「オウ」「アリ」などの掛け声が”雅”の雰囲気を感じさせる。鞠を地面に落とさずに蹴り続けると、参拝者から拍手や歓声が挙がっていた。

京都・八坂神社で恒例の「かるた始め式」

京都市東山区の八坂神社で1月3日、新春恒例の「かるた始め式」が行われた。全日本かるた協会近畿支部の女性12人が若草色や朱色の、色鮮やかな平安装束を身にまとい百人一首の手合わせを披露した。
同式は、祭神の素戔嗚尊(すさのおのみこと)が日本で最初に和歌を詠んだとの伝承にちなんだ正月行事。

万博黒字 最大370億円 グッズ販売など好調

日本国際博覧会協会(万博協会)は12月24日、東京都内で理事会を開き大阪・関西万博の運営収支が最大370億円の黒字になると見通しを報告した。公式ライセンス商品や入場券の好調な販売が影響した。黒字額は10月に公表された最大280億円から90億円増えた。
運営収入はグッズ販売のロイヤルティー(権利使用料)や入場券販売などで1,480億円なる一方、運営支出は少なくとも1,110億円だった。ただ、人件費の支出など不確定要素が多く、黒字額は今後も変動する可能性がある。
公式キャラクター「ミャクミャク」のグッズなど公式ライセンス商品の売り上げは、10月末時点で1,246億円に゙上り、約60億円が協会側の収入になった。当初2,207万枚とした入場券の販売枚数は、2,225万1,054枚で確定した。旅行会社による販売実績などを精査しして上方修正したが、目標の2,300万枚には届かなかった。
また、万博協会は来場者や海外賓客などに関するデータも公表した。1人あたりの平均来場回数は2.3回で、回数別では1回が最多の66%、2回17.8%、3回5.3%。10回以上は4%だった。会期中に何度でも来場できる「通期パス」の利用者は平均11.8回だった。

地球温暖化で進行する消失氷河3~5倍に

スイスのチューリヒ工科大学の研究グループは世界中で毎年消失する氷河の数が、21世紀半ばごろに現在の3~5倍の年2,000〜4,000カ所に達すると分析、地球温暖化に警鐘を鳴らした。
産業革命前に比べた気温上昇を1.5度以内に抑えられれば2100年」までに残せる氷河の数を増やせる可能性があるという。今後の地球温暖化対策が氷河の存続を大きく左右する。
成果は英科学誌「ネイチャー・クライト・チェンジ」に掲載された。

ユネスコ 日本の無形文化遺産に6つ追加

インド・ニューデリーで開催中の国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の政府間委員会は12月11日、すでに登録された無形文化遺産に、日本が追加することを申請している行事や技の計6つを登録することを正式に決めた。
ユネスコ無形文化遺産の日本からの登録数は23件で変わらない。2026年は、新規登録候補の「書道」が審査される見込み。
追加される行事と技は以下の通り。【和紙】越前鳥の子紙(福井県越前市)【山・鉾・屋台行事】常陸大津の御船祭(茨城県北茨城市)、村上祭の屋台行事(新潟県村上市)、放生津八幡宮祭の曳山・築山行事(富山県射水市)、大津祭の曳山行事(滋賀県大津市)【伝統建築工匠の技】手織中継表(ておりなかつぎおもて)製作。

人類の火起こし5万年前→40万年前に遡る

大英博物館などの研究チームは、英国の約40万年前の地層から人類が火を起こした痕跡を発見したという研究成果を、日本時間の12月11日、英科学誌「ネイチャー」に論文で発表した。欧州に住んでいたネアンデルタール人の遺跡でその堆積物が見つかった。
これまで人類が火起こしを始めたのは5万年前だとされており、今回の痕跡発見で約35万年も時代を遡ることになる。
約40万年前というのは、人類の脳が発達した時期と一致する。そのため、研究チームは「自然を制御して、加熱、調理など複雑な行動ができるようになった」とみている。

土師の里遺跡で国内最古級の角杯土器出土

藤井寺市教育委員会は、5世紀初頭のものとみられる角杯(かくはい)形土器が同市の「土師の里遺跡」から出土したと発表した。角杯はウン科の動物の角を利用した飲用器で、ユーラシア大陸の北方騎馬民族が盟約を結ぶ儀礼などで使用されたと考えられる。
角杯形土器の大きさは口径8.2センチ、器高15.9センチ、底径4.5センチ。直径2mの穴から土師器(はじき)や埴輪などとともに、廃棄されている状態で、ほぼ完形で出土した。

”中国攻め”秀吉が元就の娘婿に誓約状

東京大史料編纂所によると、織田信長の命令で当時、毛利氏を討つ「中国攻め」総大将として備中高松城を(現在の岡山市)を包囲していた羽柴(豊臣)秀吉が、「本能寺の変」が起こった1582(天正10)年6月2日の翌日、毛利氏配下の上原元将(元就の娘婿)に宛てた誓約状が見つかった。
この中には、毛利氏を裏切った見返りとして、備後(現在の広島県)の権利を与えるなどの約束事が記されている。秀吉は誓約状を送った後の3日深夜〜4日未明に信長の死を知ったと考えられるという。秀吉は一転、毛利氏と和睦し、歴史上有名な「中国大返し」で明智光秀を討ち、天下人への道を切り拓くことになる。
同編纂所の村井祐樹准教授は「信長の死を知らない秀吉が、備後・備中を与えるなど大言壮語しながら敵方の調略にあたった様子が分かる」としている。

葛飾北斎の肉筆画 史上最高の6億円余

江戸後期の浮世絵師、葛飾北斎(1760〜1849年)の肉筆画「雪中美人図」が、東京都内で開かれたオークションで6億2,100万円(手数料含む)で落札されたことがわかった。落札したのは家具・日用品販売大手のニトリ(本社:札幌市)で、北斎作品の落札額としては史上最高額という。
雪中美人図は、吉原の花魁(おいらん)と思われる女性が雪の中に佇む姿を描いた、1813〜1819年頃の作品とされる。

大阪・杭全神社で「五条国永」作の剣

大阪市平野区の杭全(くまた)神社で、平安時代の刀工「五条国永(くになが)」の名前が刻まれた剣が見つかった。刀剣に詳しい、ふくやま美術館館長の原田一敏・東京芸大名誉教授(日本刀剣史)が11月10日、同神社で鑑定し、国永作と確認した。国内に現存する国永の刀剣は数点しかなく、原田名誉教授は「国の重要文化財級の名品」としている。
剣は全長26.4cm。2021年、神社の蔵に保管されているのが見つかった。柄(つか)で隠れる部分に「国永」と銘があり、表面が錆びていたため、神社が今年6月から鑑定のための修復費用などをクラウドファンディングで募ったところ、約2カ月で国内外から約2,300万円が集まったという。
神社によると、国永は日本刀が作られ始めた時期に京都で活躍した刀工。国永作の名刀「鶴丸」は宮内庁が保管している。

大阪 枚方・茄子作遺跡で窯跡見つかる

大阪府枚方市は、弥生時代後期から古墳時代中期(3〜5世紀)の集落だった「茄子作(なすづくり)遺跡」(所在地:枚方市茄子作)で、5世紀前半の窯跡3基が見つかったと発表した。これまで須恵器が大量に出土していたが、窯跡が見つかったのは初めて。
傾斜地をくり抜いた登り窯構造で、3基とも胴体部分の焼成部が「確認された。1号窯は長さ約5m、2号窯は約9m、3号窯は約10m残っていた。3号窯のみ煙が抜ける煙道部が残存していたが、火を起こしていた焚き口はいずれも失われていた。
市によると、今回見つかった窯跡で、5世紀頃に朝鮮半島から伝来した初期の須恵器が生産されていたとみられる。

カイロ郊外「大エジプト博物館」開館 日本が842億円の円借款

エジプトの首都カイロ郊外のピラミッド近くに、日本の支援で建設された「大エジプト博物館」が11月1日、全面開館し記念式典が開かれた。同式典には約40カ国の首脳らが参加し、花火やドローン(無人機)ショーなどで開館を祝った。
展示面積は約5万㎡。古代エジプト文明を中心に至宝約10万点を所蔵し、エジプト観光の目玉となる。4日から一般公開される。日本は総工費約10億ドル(約1,540億円)のうち、842億円の円借款供与に加え国際協力機構(JICA)が遺物の保存・修復などの技術を伝授し、人材育成を支えた。
同博物館は2,012年に着工。政変などの影響で開館が何度も延期されており、今回ようやく全面開館にこぎつけた。

江戸時代「寛永行幸」400年経て再現 26年12月, 京都で

江戸時代に後水尾天皇が徳川将軍家の招きで二条城を訪れ、2026年で400年になることを記念した「寛永行幸四百年祭」の概要が発表された。
行幸は行程約2キロ。2026年12月6日に行幸行列を再現する。このほか、2026年春から関連する企画展」を順次開催する。
寛永行幸は徳川幕府が朝廷との融和をアピールするため、1626(寛永3)年に行われた。参列者は各地の大名ら約9,000人に及び、3代将軍・徳川家光の先導で京都御所から二条城へ向かった。再現する行列は、可能な限り当時と同じルートで行われ、数百人規模を予定。

「秋の高山祭」開幕 城下町の秋夜照らす屋台の提灯

岐阜県飛騨地方の秋を彩る伝統行事で、国の重要無形民俗文化財に指定されている「秋の高山祭」が10月9日、高山市で始まった。祭りは10日まで。
同日は日没後、「宵祭」が開催され、お囃子の音が響く中、提灯を灯した伝統的な屋台が街中に繰り出した。温もりを感じさせる橙(だいだい)色の明かりが、季節が移り、朝晩は肌寒い城下町の沿道に集まった観光客らの笑顔を照らしていた。
市によると、9日は約11万5,000人が訪れた。2日間で計20万人の人出が見込まれている。
高山祭りはユネスコの無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」に登録されている祭りの一つ。京都の祇園祭、埼玉の秩父夜祭とともに、日本三大曳山祭として知られている。

正倉院で年1度の「開封の儀」宝物の点検, 調査実施

奈良市の正倉院で10月2日、聖武天皇の遺品やシルクロードを経由して伝わったとされる数多くの宝物が納められている宝庫の扉を年に1度開ける「開封の儀」が行われた。午前10時すぎ、勅使や宮内庁正倉院事務所の職員ら15人が正倉院へ到着。宝物を納めた6つの部屋の扉にかかる麻縄をはさみで切った。扉を閉める「閉封の儀」の11月28日まで、宮内庁職員や専門家が宝物の点検や調査をする。
奈良国立博物館(所在地:奈良市)で開かれる「第77回正倉院展」(10月25〜11月10日)で宝物の一部が展示される。展示されるのはガラス容器「瑠璃杯」、香木「黄熟香」(蘭奢待)など計67件。

モンゴルで新種の「頭突き恐竜」全身骨格化石発見

岡山理科大学と福島県立博物館が参加した国際研究チームは、2019年にモンゴルのおよそ1億1,000万年前の白亜紀前期の地層から発見した恐竜の全身骨格の化石が、「頭突き恐竜」として知られるパキケファロサウルス類の新種のものと分かったと発表した。
研究チームは「ザヴァケファレ・リンポチェ」と命名した。化石は、これまでに見つかったパキケファロサウルス類の中では最古のもので、体長およそ1m、体重6キロ程度の若い個体と推定される。骨の特徴などから幼いころから頭突きをしていた可能性があるとしている。

小惑星リュウグウの元となった天体に氷が存在した痕跡

東京大学などの研究グループは、はやぶさ2が小惑星リュウグウが持ち帰ったサンプルについて、放射性同位体の量から岩石の”年齢”を特定する手法などを用いて分析した。その結果、およそ40億6,000万年前に誕生したリュウグウの元となった天体には、水が氷の状態で10億年以上にわたって存在したとみられる痕跡が残されていることが分かった。
氷は天体衝突が起きた際に溶けて、衝突でできた割れ目から流れ出したと考えられ、リュウグウの元となった天体には、想定されていたよりも多くの水が含まれていた可能性があるという。

悠仁さま 皇室で40年ぶり男性皇族「成年式」皇居・宮殿

秋篠宮ご夫妻の長男の悠仁さまが19歳の誕生日を迎えた9月6日、皇居・宮殿で「成年式」が古式に則り執り行われた。皇室で秋篠宮さま以来、40年ぶりとなる男性皇族の成年式で、天皇陛下から贈られた冠を身に着ける中心的な儀式「加冠の儀」に臨まれた。
天皇皇后両陛下、秋篠宮ご夫妻、皇族方が見守る中天皇御一家の側近が悠仁さまに冠を被せた。このあと、宮内庁御用掛が「掛緒(かけお)」と呼ばれる和紙でできたひもをあごの下で結んで冠を固定し、余りのひもを和ばさみで切ると”パチン”という大きな音が静かな会場に響き渡った。
この後、悠仁さまは「青年皇族としての自覚を持ち、その務めを果たしてまいりたいと存じます」と決意を述べられた。

足利義満の石清水八幡宮 人事介入文書見つかる

京都・石清水八幡宮(所在地:京都府八幡市)によると、室町幕府3代将軍の足利義満(1358〜1408年)が、同八幡宮の要職人事を任命したことを示す古文書が見つかった。本来、朝廷が持っていた同八幡宮の人事権に将軍家が介入していたとする史料はあった。だが、専門家は今回、義満の関わりが明確になったのは初めてで、重要な史料と指摘している。文書には、義満が南北朝統一を実現したのと同じ1392年に任命したことを示す記載も確認した。

札幌市で発見のクジラ化石 世界初の新種と判明

札幌市博物館活動センターによると、2008年に札幌市南区で発見されたクジラの化石が、約900万年前のもので、新属新種のセミクジラの一種であることが分かった。世界初の発見。同センターによる17年にわたる調査と研究の結果分かり、海外の学術誌に発表された。学名はメガバラエナ・サッポロエンシスで、和名はサッポロクジラと名付けられた。

奈良 弥生期の唐古・鍵遺跡から斧状鉄器出土

奈良県田原本町などは8月21日、弥生時代の代表的な環濠集落跡の唐古・鍵遺跡から、斧(おの)状の鉄製品(紀元前1世紀末〜後1世紀)が出土した。
同町によると、鉄製品は長辺約7.7cm、短辺約3.7cm、厚さ約0.6cm。全体がサビに覆われていた。エックス線写真を観察すると、2カ所で刃の部分を確認した。鋳造鉄斧の破片を再加工し、新たに刃をつくり出したとみられる。鉄製品は井戸の遺構から見つかった。

堺市の大山古墳 上空からの観光気球 10/4から運行

大阪府堺市は8月21日、世界遺産で国内最大の古墳「大山古墳(仁徳天皇陵)」を上空から一望する観光気球を10月4日から運行すると発表した。料金は居住地で分け、一般は市民に比べ3割前後高く設定する。
気球は30階建てのビルに相当する地上1,000m程度まで約15分かけて上昇・下降する。運行は年中無休で、午前10時から午後6時まで。

261年ぶり大阪に”朝鮮通信使船”万博に合わせ復元

大阪・関西万博に合わせて復元された”朝鮮通信使船”が大阪にやってきた。江戸時代に朝鮮王朝の外交使節団として日本を訪れた朝鮮通信使。実に261年ぶりのことだ。日本と韓国の関係者たちの熱意で実現したこの航海で新たな歴史が刻まれた。
朝鮮通信使は、徳川家康が江戸に徳川幕府を開いて間もない1607年から1811年までの間に12回来日。このうち1764年までの11回は総勢で最大500人が、当時の「大坂」を経由して江戸へ向かった。通信使は楽隊を中心に文化人や武芸に優れた人たちで構成。これに通訳も同行、”文化交流”の役割も担い、両国の平和構築に大きく貢献した。

京都 お盆伝統行事「五山送り火」古都の夜空照らす

京都のお盆に迎えた先祖の霊を送る伝統行事「五山送り火」が8月16日行われ、京都市内各所で送り火を見る多くの人でにぎわい、写真に収めたり、幻想的な情景に見入っていた。
午後8時に点火が始まると、山の斜面に「大」の文字が浮かび上がる。そして「妙法」、「船形」、「左大文字」「鳥居形」の順に火が灯される。燃え上がる炎が古都の夜空を照らした。
五山送り火は,京都盆地を囲む5つの山々に文字や形が炎で描かれ、古都の夜空を照らす恒例の伝統行事。

縄文期の食習慣 稲作伝来の弥生期も継続していた

奈良文化財研究所の庄田慎矢・国際遺跡研究室長はこのほど、米国の科学誌に、縄文時代の食習慣は稲作伝来後のコメ、アワ・キビなどの穀物栽培が朝鮮半島から日本列島にもたらされた弥生時代も維持・継続していたとする研究結果を発表した。
考古生化学が専門の庄田さんが、土器に染み込んだ脂質を分析し、その土器で調理された動・植物を判別する研究に取り組んでいる。
論文は、英国のケンブリッジ大やヨーク大との経堂研究成果として7月21日(現地時間)に米国科学アカデミー紀要電子版に掲載された。

長崎被爆から80年「被爆の記憶を伝え続ける」

1945年8月9日、長崎に原爆が投下されてから8月9日、80年の節目を迎えた。長崎市内の平和公園で行われた平和祈念式典の平和宣言で、鈴木史朗市長は「長崎の使命として、世界中で受け継ぐべき人類共通の遺産である被爆の記憶を国内外に伝え続ける」と決意表明した。
式典には被爆者や遺族の代表、石破首相ほか、米国、英国など核保有国を含む94の国と地域の代表など約2,650人が参列。原爆が炸裂した午前11時2分に黙祷を捧げ、犠牲者を追悼した。

新鉱物を発見「アマテラス石」と命名, 国際承認

東京大学や山口大学などの研究グループは8月7日、岡山県で採取された翡翠(ひすい)の中から黒緑色の新鉱物を発見し、日本神話の天照大神にちなんだ「アマテラス石」と命名したと発表した。既存の鉱物とは化学組成や結晶構造が異なっており、国際鉱物学連合に新鉱物として正式に承認された。
新鉱物はストロンチウム、チタン、ケイ素、酸素、水素、塩素が主成分。一方が現れる時は他方が隠れる、特異な”二面性”の結晶構造を持つという。

広島80回目原爆の日「核廃絶を市民社会の総意に」

被爆から80回目の「原爆の日」を迎えた広島市・平和記念公園で8月6日、「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が開かれ、数多くの被爆者や遺族らが参列した。
広島市の松井一実市長は平和宣言で「核兵器廃絶への思いを市民社会の総意にしていかなければならない」と訴えた。また、「被爆者の体験に基づく貴重な平和への思いを伝えていくことがますます重要になっている」と強調した。

青森ねぶた祭開幕8/2 大型ねぶた16台が練り歩く

青森市で8月2日、青森ねぶた祭が開幕した。7日までの期間中、最も多い日で23台の大型ねぶたが出陣。市中心部の約3kmのコースをおよそ2時間かけて練り歩く。
初日の2日は午後7時、ねぶたの運行開始を伝える花火が打ち上げられた。これを機に、子どもねぶたや担ぎねぶたに続いて、大型ねぶたが登場。すると祭りは最高潮に達し、見物客から歓声が湧き上がった。
笛や太鼓、手振りの鉦(かね)による囃子(はやし)とともに、一般も参加する跳人(はねと)らによる”ラッセラー”、”ラッセラー”の掛け声が響き渡り、同日は大型ねぶた16台が市中心部を練り歩いた。

奈良・富雄丸山古墳の製作年代異なる鏡3枚を公開

4世紀後半に築造されたとされる奈良市の富雄丸山古墳の棺の中から昨年見つかった、異なる時代に製作されたとみられる3枚の鏡の一般公開が、8月1日から奈良県立橿原考古学研究所の付属博物館で始まった。一般公開は17日まで。
これらの鏡はいずれも直径20cmほどの青銅製の大型の鏡。このうち最も古いものは、紀元前後に中国でつくられたと推定される「き龍文鏡」で、龍や虎を表す文様が施されている。最も新しいものは3世紀中頃につくられたと推定される「三角縁神獣鏡」と呼ばれる鏡で、縁の部分が三角形で神や想像上の獣の文様が施されている。
これらは、古代の日本と中国の交流や関係を解き明かす重要な資料になると期待されており、初日の会場は多くの人でにぎわっていた。

「ナスカの地上絵」山形大 新たに248点発見 テーマ別に配置

南米ペルーの世界遺産「ナスカの地上絵」を研究する山形大学は7月28日、米IBM研究所とのAI(人工知能)を活用した共同研究で、人物や動物をかたどった地上絵248点を新たに発見したと発表した。地上絵の配置にはそれぞれテーマがあったとみられ、物語やメッセージを伝える目的で描かれた可能性があるという。
今回の発見で、見つかった地上絵は計893店となった。そのうち781点は山形大がIBM研究所との共同研究によって発見したもの。

神奈川・藤沢 一遍上人ゆかりの遊行寺で恒例の盆踊り大会

”踊り念仏”で知られる一遍上人ゆかりの神奈川県藤沢市の遊行寺で7月27日夜、恒例の盆踊り大会が開かれ、大勢の人でにぎわった。この催しは藤沢商工会議所などが盆踊りを通して、地域活性化の一環として実施しているもの。
境内に設置されたやぐらでは、地元の保存会が”踊り念仏”を演じ、念仏を唱えながら太鼓の周囲を回った。この後、本堂の前では地元の歴史や地名を歌詞に入れた”遊行おどり”や、ユネスコの無形文化遺産にも登録された秋田県羽後町の”西馬音内盆踊り”が披露された。踊り念仏は、一説には全国各地の盆踊りのルーツともいわれている。
藤沢市の遊行寺は、鎌倉時代の僧、一遍上人が開いた「時宗」の総本山。