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平安時代の国内出土最古の「構造船」の一部公開

平安時代の国内出土最古の「構造船」の一部公開

滋賀県大津市の埋蔵文化財センターで、平安時代の高度な技が使われた「構造船」の一部が一般公開されている。公開されているのは3年前、長浜市の塩津港遺跡で見つかった、船の一部や船の模型など合わせて18点。一般公開は5月31日まで。
船は複数の木の板を組み合わせる高度な技が使われた「構造船」で、木に書かれた年号などから平安時代のものとみられている。国内で出土した構造船では最古のものだ。
今回公開されている木の板は縦2㍍余り、横60㌢程度で、釘の穴が3つ並んでいて、全長20㍍以上の船の一部だったと推定されている。同県文化財保護協会では、船の模型はへさきが尖っていて後部が平らなことから、江戸時代に琵琶湖で活躍した「丸子船」の原型だったと考えられるとしている。

金華山中腹で信長入城時の岐阜城の新たな石垣見つかる

金華山中腹で信長入城時の岐阜城の新たな石垣見つかる

岐阜市教育委員会によると、同市の金華山(標高329㍍)の中腹で岐阜城の石垣が新たに見つかった。これまで岐阜城は山頂の天守とふもとの居館で構成されていると考えられてきたが、今回の発見により山全体が城の役割を果たしていた可能性があるとしている。
今回、同市教委は標高145~160㍍の付近で新たな石垣を発見した。石垣に使われていた石材の中には幅270㌢、高さ60㌢の巨石もあり、石垣の上には重要な施設があった可能性が高いという。石垣は織田信長が入城した1567年ごろに築かれたとみられる。

大修理中の薬師寺東塔で「心柱」立てる儀式

大修理中の薬師寺東塔で「心柱」立てる儀式

およそ110年ぶりに大掛かりな修理が行われている奈良・薬師寺の国宝、東塔の中心「心柱(しんばしら)」と呼ばれる柱を立てる儀式が5月8日行われた。
僧侶や関係者たちが見守る中、上下に分かれている「心柱」のうち、高さおよそ13㍍ある上の部分の柱がクレーンで吊り上げられ、宮大工たちが慎重に位置を調整しながら下の柱とつなぎ合わせた。
薬師寺東塔は1300年前の創建時から残る34㍍の国宝の三重塔で、9年前から解体修理が進められており、現在作業は一度解体した塔を組み立て直す段階に入っている。薬師寺東塔は2020年4月に落慶法要が営まれる予定。

奈良の寺・神社などで「ムジークフェストなら」開幕

奈良の寺・神社などで「ムジークフェストなら」開幕

東大寺はじめ春日大社、唐招提寺など奈良県内各地の寺・神社、ホール、カフェを舞台にクラシック、ジャズ、民族音楽など様々なジャンルの音楽が楽しめるイベント「ムジークフェストなら」が5月7日開幕した。
初日の7日は、東大寺の大仏殿で記念式典が行われた。式典ではテノールやバリトン歌手によるオペラが披露された。訪れた人たちは大仏殿の荘厳な空間に、いつもとは全く違う、伸びやかに響きわたる歌声とピアノやバイオリンの音色に耳を傾け、じっくりと堪能していた。
このイベント、ムジークフェストならは6月3日まで28日間にわたって開かれる。

奈良・法華寺の仏像内部に180点の大量の巻物

奈良・法華寺の仏像内部に180点の大量の巻物

奈良国立博物館の調査によると、法華寺(奈良市)の本堂に安置されている鎌倉時代に制作された「文殊菩薩坐像」の内部に、およそ180点もの大量の巻物などが納められていることが分かった。これは同館が最新のCTスキャンを使って、画像検査で確認されたもの。
調査の結果、高さ73㌢の仏像の全身に空洞があり、頭の部分にはおよそ30の巻物や釈迦の遺物を納めた「舎利容器」とみられる容器が確認された。胴体にはおよそ150点の経典とみられる巻物が敷き詰められていたという。同館では、これらの品は一度も取り出された形跡がなく、つくられた当時のままの状態だとみられるとしている。
この仏像は5月8日から27日まで、奈良市の奈良国立博物館で特別公開される。

生誕140年 与謝野晶子の映像を記念館が公開

生誕140年 与謝野晶子の映像を記念館が公開

情熱の歌人、与謝野晶子の出身地、大阪府堺市の「与謝野晶子記念館」は4月27日から、生誕から今年で140年になるのに合わせて、80年以上前に彼女が家族と福島県を旅行した際に撮影された映像を常時公開している。
この映像は、与謝野晶子の孫から同記念館に寄贈された8ミリフィルムで撮影されたものを、2分余りに編集したもの。そこには昭和11年、57歳の時の与謝野晶子の姿があり、東京の荻窪にあった家を出発する時の様子や、福島県の磐梯山周辺を散策している様子などが収められているという。