国内最古の真珠と確認 飛鳥寺で約60年前に出土
奈良文化財研究所の最新の分析によると、6世紀末に建立された日本最古の本格的な寺、奈良県明日香村の「飛鳥寺」で、およそ60年前に行われた発掘調査で出土した品々の中に真珠があったことが確認された。国内の寺で出土した真珠としては最も古いという。
真珠は直径1.5㍉から2㍉ほどの大きさで14個あり、真ん中には小さな穴が開けられている。ガラス玉や武具などとともに出土したが、傷みが激しく、これまで材質は分かっていなかった。同研究所のX線など最新の方法で分析した結果、主な成分が炭酸カルシウムで何層も重なってできていることなどが分かり、真珠と確認された。
真珠は仏教の世界では七つの宝、「七宝」の1つとされ、金や銀と並ぶ貴重なものとして珍重されてきたが、国内の寺で見つかった埋納品としては最も古いという。