人類の起源は30万年前 モロッコで定説覆す化石発見
英科学誌ネイチャーに掲載されたドイツの研究グループによる2件の論文によると、ホモ・サピエンスは約20万年前にアフリカ東部に現れたという、20年来の通説を覆す化石がモロッコで見つかった。
論文の主旨は、現生人類ホモ・サピエンスは30万年前にアフリカに生息し、現代人とそれほど変わらない顔つきをしていたというもの。2件の論文は、古代人類5人の頭蓋骨と骨のかけらや、狩猟や食肉処理に使われていた石器の分析に基づく。いずれも現在のマラケシュに近いジェベリルーにある先史時代の野営地から見つかった。
研究チームは今回の発見により、すでにアフリカ全土に広まっていた現生人類が30万年前、これらの石器を使っていた可能性が高いと指摘している。人類の起源が定説より10万年遡ることを示す研究結果だ。