カイロの住宅地で古代エジプト王の巨大石像を発掘
エジプトとドイツの考古学チームがエジプトの首都カイロの住宅地で古代エジプトのファラオ(王)、ラムセス2世とみられる、全長8㍍もの巨大な石像(部分)を地下水の中から発見した。
この巨大石像は珪岩(けいがん)で造られており、およそ3000年前のものとみられる。エジプト考古省はファラオの名を示す銘はないが、ラムセス2世に捧げられた神殿の付近で発見されたことから、同王の像ではないかとしている。同じ場所からラムセス2世の孫、セティ2世の石灰岩製の像も見つかっている。
今後もカイロでの発掘作業は続けられ、残りの部分から像全体が復元できれば、2018年に開館予定の大エジプト博物館に設置される予定だ。
ラムセス2世は紀元前1279年から紀元前1213年までエジプトを統治し、60余年という古代エジプトにおける最長に近い在位期間を誇るファラオ。その戦功によってエジプトの領土は、東は現在のシリア、南は現在のスーダンにまで及んだ。