狩野探幽の龍 迫力蘇る 泉涌寺仏殿の大修理終わる
古都の名刹、泉涌寺(京都市東山区)の重要文化財の仏殿で大規模修理がこのほど終わり、美しさを取り戻した狩野探幽の天井画や仏像の前で11月1日、法要が営まれた。今回の大修理は2008年に始まった。約350年前の再建時に探幽が描いた龍の天井画や飛天の絵は、一度剥がしたうえで裏打ちし、破損箇所などを直し、迫力が蘇った。鎌倉時代の運慶の工房で造られたとされる阿弥陀・釈迦・弥勒の3体の仏像は、台座、後背を修復した。このほか、須弥壇(しゅみだん)などは剥落止めをし、彩色を復元した。法要では僧侶らによる読経の中、4流派による献茶や献花が行われた。