暗殺直前の龍馬直筆の手紙の草稿見つかる
高知県立坂本龍馬記念館(高知市)によると、幕末に坂本龍馬が暗殺される直前に、土佐藩の重臣、後藤象二郎へ宛てた直筆の手紙の草稿が見つかったことが4月7日、分かった。同館の学芸員ら龍馬研究者が筆跡から直筆と判断した。大政奉還後の新政府の財政担当者として推薦した越前・福井藩士、三岡八郎(後の由利公正)に会ったことを報告する内容で、日付がないことから草稿とみられる。
同館によると、龍馬は慶応3年(1867年)10月24~11月5日の旅行で福井藩士の三岡八郎を訪ね、意見交換し、財政能力の確かさを確認。わずか10日後の11月15日、京都で暗殺された。由利公正と名を改めた三岡は、明治天皇が新政府の基本姿勢を示した「五箇条の御誓文」の起草に参画したことで知られている。