伊達政宗と戦っていた家臣宛て直江兼続の直筆書状発見
山形大は2月4日、上杉景勝に仕えた直江兼続(1560~1619年)が、関ヶ原の戦い(1600年)を前に、会津地方で伊達政宗軍と戦っていた上杉家の家臣に宛てた書状が見つかったと発表した。写本はあったが、兼続直筆の現物が見つかったのは初めて。書状は山形市内の個人宅に所蔵、山形大の松尾剛次教授(日本中世史)が花押や筆跡から現物であると鑑定した。上杉家の家臣4人に宛てたもので、日付は慶長5年(1600年)7月27日。徳川家康による景勝征伐に合わせて、伊達政宗が旧領地の会津地方を奪還しようと攻撃を強めていた時期にあたる。
戦国武将らしい力強い筆致で、伊達軍との戦いで善戦する家臣の頑張りを褒めながら、政宗の動向を知らせるよう指示するなど、知将とうたわれた兼続の一面をうかがわせている。