奈良「西安寺」跡で金堂跡 四天王寺式伽藍配置判明
奈良県王寺町教育委員会などの調査によると、聖徳太子が建立したとされる同町の「西安寺」の跡で、塔の跡の北側から金堂の跡が見つかり、建物の配置は同じ聖徳太子ゆかりの四天王寺(大阪市)と同じであることが分かった。
今回見つかったのは金堂の土台である「基壇」の一部と大量の瓦。瓦の特徴などから、金堂は7世紀後半から8世紀初頭に建てられたとみられ、基壇の大きさは東西が約15㍍、南北が約12㍍と推測されている。また、正面は南向きであることが分かった。
同町教育委員会は、金堂と塔の位置関係などから寺の建物の配置「伽藍配置」は、同じ聖徳太子ゆかりの寺、四天王寺と同じで、塔の真北に金堂を建てた「四天王寺式」とみている。
西安寺は現存していないが、聖徳太子が建立したと文献に記されている寺。