高杉晋作の日記や愛用の三味線を萩・下関市に寄贈
幕末の志士、高杉晋作の玄孫(やしゃご)で現高杉家当主の高杉力さん(48)は4月13日、山口県萩市と下関市が管理していた晋作の日記や愛用していた三味線などの遺品を、両市に寄贈すると発表した。萩市へはすでに69点を寄贈。晋作の命日の4月14日に、下関市へ寄贈する158点の披露式を同市立東行記念館で開いた。
萩市に寄贈されたのは、高杉家の家紋入りの産着など。江戸遊学に旅立つ晋作を師の吉田松陰が激励した手紙や、萩から江戸に約2カ月かけて軍艦で航海した際の日記「東帆録」が含まれる。下関市には、愛用の三味線などが寄贈された。奇兵隊の軍旗や療養生活中の和歌などもあり、いわば下関戦争から死に至るまでの激動の人生をともにした遺品群だ。遺品をめぐっては、晋作の墓がある寺「東行庵」(下関市)と高杉家などとの間で所有権の争いが続いていた。