纏向遺跡に方向揃えた4つ目の建物跡 卑弥呼宮殿?

纏向遺跡に方向揃えた4つ目の建物跡  卑弥呼宮殿?
 奈良県桜井市教育委員会は2月6日、邪馬台国の有力候補地、同市の纏向(まくむく)遺跡で方向や中軸線を揃えて立ち並んでいた3世紀前半の建物跡3棟の東側で、新たに建物跡1棟を見つけたと発表した。方向、中軸線とも3棟と一致し、同市教委は建物群の一つと判断。他にも建物が並んでいた可能性もあるとみている。
 新たに建物跡が見つかったのは3棟から東に約36.5㍍離れた地点。規模は東西3.4㍍、南北6.7㍍と小さく、柱材が一部残っていた。建物群は方向を揃えて東西に1列に整然と並んでおり、うち2009年に見つかった1棟は復元すると東西約12㍍、南北約19㍍と3世紀前半では国内最大規模。有力者の居館とみられ「卑弥呼の宮殿」との説もある。
 纏向遺跡は東西2㌔、南北1.5㌔におよぶ3世紀初め~4世紀初めの大集落跡。卑弥呼の墓との説がある箸墓古墳がある。関東から九州まで広範囲から搬入された土器などが出土し、古代国家形成期を探るカギとなる遺跡として13年、国史跡に指定されている。

前に戻る