熊本で発見の化石の歯は7㍍超ティラノサウルス科か
福井県立恐竜博物館は7月5日、熊本県天草市天草町の白亜紀後期の地層「姫浦層群(ひめのうらそうぐん)・軍ヶ浦層(いくさがうらそう)」(約8000万年前)から、ニ足歩行の肉食恐竜などが分類される「獣脚類」の歯の化石1個を発見したと発表した。
断面がふくらみのある楕円形になっている特徴から全長7㍍を超えるゴルゴサウルスなどのティラノサウルス科のものと推定されるという。
化石は2014年10月、天草市立御所浦白亜紀資料館との共同調査で採集された。歯を構成するエナメル質のある「歯冠(しかん)」部分で、高さ42㍉、幅25㍉、厚さ16㍉。全体の高さは56㍉以上あったと推測される。鋸歯の傾きから左上か右下のあごの歯と考えられるという。
発見された化石は、天草市立御所浦白亜紀資料館で7月15~9月3日、一般公開される。