淡路島で紀元前に埋納された最古級の銅鐸を確認
兵庫県南あわじ市教育委員会は6月27日、同市で2015年に見つかった弥生時代の青銅器「松帆銅鐸(まつほどうたく)」の科学分析の結果、朝鮮半島産の鉛を含むなど弥生時代中期前半(紀元前4~前3世紀)の最古級の銅鐸と同じ特徴を持つことが分かったと発表した。多数の銅鐸が土中に埋められたのが、紀元前に遡って最古の事例となる可能性が強まった。
同市教委が奈良文化財研究所(奈良市)に依頼、銅鐸7個と、一緒に見つかった音を鳴らすための「舌(ぜつ)(=振り子)」7個について、元素の種類や含有量を測定する発光分光分析と鉛の同位体比から産地を推定する分析を行った。
銅鐸は豊作や集落の安全を祈るコメづくりを中心とした農業のまつりに使われたとされる。