太平洋戦争中に沈没の戦艦「比叡」の切断船体見つかる
米国の調査チームはこのほど、太平洋戦争中の1942年、南太平洋のソロモン諸島沖、サボ島の北西の深さ985mの海底で、旧日本海軍の戦艦「比叡」を発見した。
激しい攻防戦の中で沈没したものとみられ、船体が切断された状態になっていて、専門家の見立てでは大きな爆発によって沈没した可能性が高いことが、今回初めて分かった。
比叡は、太平洋戦争の緒戦で1941年、ハワイ真珠湾攻撃にも参加。主要な戦いに投入され、第三次ソロモン海戦で連合国の艦隊の攻撃を受けて航行不能となり、最期は自ら船内に水を入れて沈んだとされていた。しかし、今回発見された残骸から判断する限り、尋常な最期ではなかったことが明らかになった。
潜水艇から撮影された映像には巨大なスクリュープロペラや舵(かじ)、高角砲の砲身などのパーツが映っているが、船腹を上にした状態で沈んでおり、大きな爆発で船体がいくつかに砕け散った惨状が想起される。