墳丘と石室を同時に築造 松江の古墳時代の前方後方墳
島根県埋蔵文化財調査センターの発掘調査によると、松江市大草町の前方後方墳「古天神古墳」(6世紀後半、全長27㍍)の後方部は、墳丘と石室を同時に造っていたことが分かった。古墳時代後期の前方後方墳の築造手順があきらかになるのは珍しいという。前方部から後方部にかけて墳丘が崩れたために調査。墳丘断面を観察し、地層の状況から土を盛った順序を推定した。前方部は築造当時の地表面の上にそのまま土を盛っていたが、後方部は地表面を削って平らにし、土を盛って墳丘を造りながら石室を組み立てたとみられる。