中国・長江デルタで約4400年前の大規模な気候寒冷化の発生を発見
東京大学と日中の研究機関の共同研究グループは、中国・長江デルタの近傍から採取された海洋堆積物コアを用いて、過去の表層海水温変動を復元した結果、約4400年前~3800年前に大規模かつ複数回の急激な気候寒冷化イベントが発生したことを発見した。
長江デルタでは約7500年前から、世界最古の水稲栽培を基盤とした新石器文明が栄えたが、約4200年前に突然消滅し、その後約300年間にわたり文明が途絶えた。原因について、これまで統一的な見解は得られていなかったが、今回明らかになった気候寒冷化イベントがこの一因になった可能性が高いとしている。