グリーンランドで38億年前の最古の生物の痕跡を発見
東北大の掛川武教授とデンマークのコペンハーゲン大のグループは、グリーンランドの岩石の中から、38億年前の海に暮らしていたとみられる生物の痕跡を発見した。12月8日付の英科学誌ネイチャージオサイエンス(電子版)に発表した。これまでに見つかった最も古い痕跡は34億年前だった。研究グループは2004年、グリーンランド西部イスア周辺にある溶岩の中から、海で堆積してできたとみられる岩石を採取。炭素の結晶を取り出して詳しく分析した。
掛川教授は生物は細菌類のような微生物で、海底に沈殿した岩石が溶岩の熱にさらされたのではないか-と分析している。痕跡が見つかった岩石は37億年前のものだが、長い時間かけてできるため、微生物は38億年前には存在した可能性が高いとみている。