「白虎隊」の講演録など山川健次郎の遺稿の新資料発見
会津藩出身で東京帝国大総長を務めた山川健次郎(1854~1931年)の死後に近親者らがまとめた遺稿の新資料がこのほど、古書店で発見された。戦前に刊行されたものなど種類の違う3点の遺稿資料がこれまで確認されており、今回が4点目になる。
これまでの遺稿資料では未確認の記事や講演録が5編収録されていた。このうち「白虎隊」について、1928(將和3)年、兵庫県の赤穂中(現・赤穂高校)で行った講演録が収録されていた。遺稿に白虎隊に関する講演録が収録されるのは、今回の新資料が唯一という。
このほか、「山川博士遺稿」と題が付けられた上・下巻の2冊に合わせて約500㌻の資料が見つかったが、内容は講演録や新聞への寄稿などで多くがすでに確認されている遺稿資料3点と重複していた。
山川は晩年、戊辰戦争を」会津藩側の立場からみた「会津戊辰戦史」(山川の死後の1933年出版)の編纂を進めていた。