「幻の伏見城=指月城」の大規模遺構見つかる
豊臣秀吉が隠居所として1592年に造営を始めた伏見城(指月城=しげつじょう)跡とみられる大規模な石垣や、100点を超える大量の金箔瓦片などが京都市伏見区で見つかった。民間発掘会社「京都平安文化財」が6月18日発表した。
指月城は1594年の完成後まもなく「慶長の大地震」(1596年)で倒壊した。直後に近くの木幡(こはた)山で再建された。ただ、資料が少ないため、「実は存在しなかった」との説もある、「幻の城」だった。今回の遺構発見で存在が証明された。
見つかった石垣は、地下約80㌢から、南北に延びるもので約36㍍あった。本来は3段以上あったと推定される。石垣に沿い幅5~7㍍、深さ2㍍以上の掘りも確認された。堀から100個以上の瓦片が出土し、うち数十個は金箔で装飾されていた。