「命のビザ」の業績説明 記憶遺産候補に杉原氏資料
第二次世界大戦中、ユダヤ人に「命のビザ(査証)」を大量に発給しナチス・ドイツの迫害から救った外交官・故杉原千畝(すぎはらちうね)氏(1900~86年)の資料(杉原リスト、所在地・岐阜県)と、古代石碑「上野三碑(こうずけさんひ)」(群馬県)の2件が、2017年の登録を目指す記憶遺産の候補に選ばれた。
外交官・杉浦千畝氏の資料(杉原リスト)は20点で構成。ビザを記入したパスポートや発給者リストの外交公電のほか、自筆手記、避難者が日本に上陸した後の記録が含まれる。
「上野三碑」は現存では日本最古とされる「山上碑」、楷書体の字体や碑の形状に当時の中国文化の影響がみられる「多胡碑」、仏教の広がりや家族制度の様子を記した「金井沢碑」の三つの石碑。7~8世紀に現在の群馬県高崎市に建立され、国の特別史跡。