邪馬台国の有力地「纏向遺跡」を国の史跡に 文化審答申

邪馬台国の有力地「纏向遺跡」を国の史跡に 文化審答申
 文化審議会は6月21日、邪馬台国畿内説の最有力地とされる「纏向(まきむく)遺跡」(奈良県桜井市)など11件を史跡に、旧城山国民学校校舎など4件の「長崎原爆遺跡」(長崎市)を含む13件を登録記念物にするよう下村博文文部科学相に答申した。このほか「披雲閣(ひうんかく)庭園」(高松市)など2件を名勝に、「新湯の玉滴石産地」(富山市)など3件を天然記念物に、「酒谷の坂元棚田および農山村景観」(宮崎県日南市)など3件を重要文化的景観にそれぞれ指定するよう答申。近く答申通り告示され、史跡は1719件、名勝376件、天然記念物1008件、登録記念物78件、重要文化的景観38件となる。
 纏向遺跡は3世紀初頭に出現し、4世紀初めまで営まれた大規模な集落跡。整然と配置された建物跡や、東海地方など他地域の土器が出土。周辺には卑弥呼の墓との説がある箸墓古墳もあり、古代国家形成期の重要な遺跡と評価した。長崎原爆遺跡は、被爆の跡が残る旧城山国民学校校舎のほか、爆風で落下した浦上天主堂旧鐘楼、位置がずれた旧長崎医科大学門柱、片方の柱が吹き飛んだ山王神社二の鳥居の計4件が登録の対象となった。

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