日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、インド自動車工業会(SIAM)はこのほど、2020年度(2020年4月~2021年3月)の自動車統計(出荷ベース)を発表した。乗用車販売台数(多目的車、バンを含む)は前年度比2.2%減の271万1,457台となった。2019年度実績(277万3,519台)が前年度比17.9%減だったことから、コロナ禍に遭いながらも減少幅は大きく改善した。
メーカー別では首位マルチ・スズキが129万3,840台で、前年度比8.5%減となったが47.7%のトップシェア確保した。現代自動車(前年度比2.8%減の47万1,535台)や地場のマヒンドラ&マヒンドラ(同15.9%減の15万7,215台)など主要13社のうち8社が減少した。一方、積極的なニューモデルの投入やモデルチェンジを既存車種のモデルチェンジを進めたタタ・モーターズは同62.1%増の22万4,109台と伸びたのが目立った。日系5社(スズキ、日産自動車、ホンダ、トヨタ、いすゞ自動車)の市場シェアは合わせて54.9%だった。
二輪車販売台数は前年度比13.2%減の1,511万9,387台となり、乗用車と同様、2019年度実績の前年度比17.7%減と比べて減少幅は小さくなった。日系4社(ホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキ)の市場シェアは合わせて32.5%だった。
日本電産 永守氏CEO退任へ 後任に関氏 創業者にようやく後継者
日本電産は4月22日、創業者の永守重信会長兼最高経営責任者(CEO、76)がCEOを退任し、関潤社長(59)がCEOを兼務する人事を発表した。永守氏は代表権のある会長職にとどまる。永守氏は1973年の創業以来トップを務め、日本電産を世界最大のモーターメーカーに育てた。
世界的な脱炭素化の流れで電気自動車(EV)市場の急拡大が見込まれる中、日産自動車出身の関氏に権限を委譲することで、経営の意思決定を加速する。
参天製薬 中国・蘇州市に新工場着工 拡大する需要に対応
眼科に特化した医療・医薬品を手掛ける参天製薬(本社:大阪市北区)は4月22日、中国江蘇省蘇州市に同日、新工場の着工、起工式を実施すると発表した。中国で拡大する製品需要に対応し、グローバル生産供給体制の強化を図る。
新工場は管理棟、試験棟、倉庫、エネルギー棟を各1棟、生産棟2棟をそれぞれ建設する。延床面積は12万6,000㎡。生産能力は最大20ライン、年間約8億4,000万本(5mL換算)。2025年より順次稼働する予定。
今後見込まれる市場成長に対し、早期に供給体制を整備することでグローバルでの競争優位を確立、さらなる事業成長につなげていく
日本20年度粗鋼生産15.9%減 52年ぶり低水準 コロナ禍で需要減
日本鉄鋼連盟は4月22日、2020年度の国内粗鋼生産量が前年度比15.9%減の8,279万3,000トンにとどまったと発表した。1968年度以来52年ぶりの低水準となった。新型コロナウイルスの感染拡大により、自動車など製造業の鋼材需要が急減し、鉄鋼各社の高炉の一時停止が相次ぐ状況となったため。
「東京モーターショー2021」中止を発表 コロナ感染再拡大で
日本自動車工業会の豊田章男会長は4月22日、オンライン形式で定例会見を開き、今秋に予定していた「東京モーターショー2021」の開催を中止すると発表した。新型コロナウイルスの感染再拡大を考慮し、来場者の安全・安心を確保することが難しいと判断した。東京モーターショーはリアルに見てもらうことにこだわってきたため、オンラインイベントも実施しない。
東京モーターショーは2年に1回開催される国内最大の自動車ショーで、前回は会期中130万人を動員している人気イベント。

