三井化学(本社:東京都港区)は5月20日、フィンランドの世界有数のバイオマス燃料の製造会社Neste社(本社:フィンランド・エスポー)および豊田通商(本店:名古屋市)とバイオマスナフサの調達に関する売買契約を締結したと発表した。
2021年度後半にかけて、大阪工場のエチレンプラント(クラッカー)に日本で初めてバイオマスナフサを原料として投入する。同時にマスバランス方式によるバイオマスナフサを原料としたフェノールなどのバイオマス化学品やポリオレフィンをはじめとしてバイオマスプラスチックの製造・マーケティングを開始する。
Neste社はRenewable Diesel(発展型再生可能ディーゼル)では世界トップのシェアを誇るバイオマス燃料のサプライヤー。同社のバイオマスナフサは植物油廃棄物や残渣油を原料に製造される。原料からプラスチック製品が廃棄されるまでのライフサイクルにおけるCO2は、石油由来ナフサ使用時に比べ大幅に削減されることが見込まれる。
トヨタ 水素エンジン車で24時間耐久レースに初参戦 脱炭素へ
トヨタ自動車は5月22日、富士スピードウェイ(所在地:静岡県小山町)で開催の24時間耐久レースに水素エンジンを搭載した自動車で出場した。水素だけを燃料とした水素エンジン車によるレース参戦は世界初という。同社は水素エンジンを脱炭素の実現に向けた選択肢の一つとして位置付けており、レースを通じて実用化の課題などを洗い出す。
水素エンジンは、既存のエンジンと基本的な構造は同じで、ガソリンの代わりに水素を燃焼させる。エンジンオイルの燃焼に伴う分以外は、二酸化炭素(CO2)を排出しない。水素エンジン車は現時点でガソリン車よりも燃費が悪いため、レースで燃料補給の頻度や燃費改善につながる走り方などを検証する。
藤原京で豚肉食されていた 便所跡から国内最古級の寄生虫卵
奈良県立橿原考古学研究所の発掘調査によると、飛鳥時代、藤原京(694~710年)にあった便所の遺構で、豚肉を食べると感染する寄生虫の卵が見つかった。卵は豚肉食の科学的な証拠だとし、国内最古級発見例という。
藤原京が造営される少し前の7世紀後半、朝鮮半島では百済や高句麗が相次いで滅び、多くの人々が日本列島へ渡ってきたと考えられている。同研究所では豚食文化のあるこうした人々が藤原京でブタを食べていた可能性があるとみている。
今回土壌から発見されたのは、豚肉を食べて感染する寄生虫(有鉤条虫=ゆうこうじょうちゅう)の卵とみられる。サナダムシの一種で、卵殻の状態で5個検出された。同様の寄生虫の卵は”古代の迎賓館”と呼ばれた「鴻臚館(こうろかん)」(福岡県)跡や秋田城跡(秋田市)の便所遺構からも見つかっている。
観測史上最古の渦巻銀河を発見 124億年前 国立天文台チーム
NTTとスカパー「宇宙データセンター」構想発表 衛星打上げ
NTTと衛星事業を手掛けるスカパー、JSATホールディングスは5月20日、人工衛星を使ったデータセンターを宇宙空間につくる構想を発表した。NTTの光技術を複数の衛星に載せ、少ない電力を大容量のデータで処理できるようにする。両社は今後、事業の土台となる技術開発を進め、2025年ごろから順次、商用衛星を打ち上げる。投資規模は数百億円になる見込み。
シーアールイー インドネシアで物流施設開発に合弁で現地法人
物流施設開発・運営のシーアールイー(CRE、本社:東京都港区)は5月20日、インドネシアでの物流施設開発に向け、現地のPT.BUKIT INTI LESTARI(本社:ジャカルタ、以下、BIL社)と、ジャカルタに合弁で新会社「CRE BIL INDONESIA」を設立したと発表した。新会社の資本金は25億1,000万ルピアで、出資比率はCRE90%、BIL社10%。