小型恐竜の生態解明へ 成長すると歯が退化、嘴に変化
中国科学院などの研究チームは、約1億6,000万年前のジュラ紀後期に生息していた小型恐竜リムサウルス(全長約2㍍)は、幼体時にあった歯が成長するとなくなり、嘴(くちばし)のように変わるとする研究成果をまとめた。米科学誌カレント・バイオロジーに掲載された。
研究チームは中国北西部で見つかったリムサウルスの19個体の化石を分析。幼体では42本の歯があったが、成長するとなくなることが確認できたという。幼体時は小さな虫や植物を食べる雑食で、成長すると草食に特化したらしい。
現在の両生類などで成長に伴い歯がなくなる例は知られているが、恐竜で確かめられたのは初めてという。鳥は恐竜から進化したとされ、今回の成果は鳥のくちばしの解明につながる可能性がある。