家臣の給与指示する秀吉自筆の文書見つかる
豊臣秀吉が家臣の給与について、自ら指示した自筆の文書が見つかった。この文書は熊本県天草市の民家に保管されていたもので、今年8月、兵庫県姫路市の県立歴史博物館が調査した結果、秀吉が姫路城の城主だった当時のものと分かった。同博物館では、秀吉のまめな性格がよくわかり、当時の秀吉と家臣との関係を研究するうえで貴重な資料-としている。
文書は「切符」と呼ばれる家臣の給与について記したもので、秀吉が姫路城の城主だった1582(天正10)年3月の日付とともに、重臣の小出秀政に対し、配下の家臣に「五人扶持(ごにんぶち)」を与えるように命じる内容。五人扶持は5人を1年間養える給与で、家臣の中では高い地位とはいえず、現在の価値でいえば100万円程度とみられるという。
この文書は10月7日から同博物館で始まった特別展で展示されている。