大阪・難波宮跡近くで「五十戸」を記した木簡出土
大阪博物館協会大阪文化財研究所は2月3日、大阪市の難波宮跡近くで地方の行政単位「五十戸」を記した木簡が出土したと発表した。「日本書紀」には難波宮に遷都した孝徳天皇が646年に出した大化改新の詔の一つに「役所に仕える仕丁は五十戸ごとに1人徴発せよ」とある。木簡は長さ15.5㌢、幅3.4㌢。「玉作五十戸俵」と記されていた。玉作という地名は陸奥(青森など)や土佐などにあり、地方から五十戸単位で税として米を収めた際の荷物とみられている。五十戸と記した史料はこれまで天智天皇の時代の660年代のものが最古で、孝徳天皇の時代に遡る可能性があり、同研究所ではこのころ「五十戸」があった証拠になるかも知れない-としている