二葉亭四迷の死 漱石が夫人へ宛てたお悔み状初公開
東京都目黒区の日本近代文学館で9月23日から、小説家・二葉亭四迷(1864~1909年)の死を知った夏目漱石(1867~1916年)が、四迷の夫人(長谷川柳子)に宛てたお悔み状が初公開されている。漱石全集にも未収録で、同館が四迷の遺族から2016年、寄贈を受けたもの。
当時、四迷と漱石は朝日新聞社員で同僚だった。四迷は特派員としてロシアに赴任していたが、病気で帰国途上、客死した。漱石は1909年5月15日付の朝日新聞で四迷の死を知り同日、日記に「二葉亭印度洋上ニテ死去。気の毒なり。遺族はどうする事だろう」と書き、柳子宛てに手紙を出したことも記している。ただ、その手紙は不明だった。
日本近代文学館の企画展「漱石・芥川・太宰から現代作家まで」は11月25日まで。