弥生時代後期淡路「五斗長垣内」の鉄器復元

弥生時代後期の淡路「五斗長垣内」の鉄器復元

兵庫県淡路市黒谷にある弥生時代後期の鍛冶公房跡「五斗長垣内(ごっさかいと)」遺跡」(国史跡)にこのほど、発掘された鉄器の復元品を集めた展示室が設けられた。
切り出しナイフのような小型工具や矢じり、長さ17.9㌢の鉄斧のほか、同時期の鉄器加工法を実験した道具類を含む18点が並びパネル10枚で遺跡の全容を解説している。遺跡からは120点を超す鉄器が見つかったが、空気に触れると腐食が進むため、実物の展示が難しい。
同市教育委員会は実物から採った型で樹脂製の復元品をつくり、本物と寸分違わないよう着色。加工実験に用いた道具類では、ハスの茎製の送風管、焼いた鉄を叩いて加工するため遺跡周辺や瀬戸内海沿岸で拾い集めた石材が並ぶ。同市教委では、島で栄えた鉄器文化に理解を深めてほしい。今後展示室で実物を見てもらう機会を設けたい-としている。

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