朝倉義景の書状発見 既定の評価とは違う一面示す

朝倉義景の書状発見 既定の評価とは違う一面示す

福井県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館(福井市)は、戦国大名、朝倉義景の書状が見つかったと発表した。書状は縦11㌢、横36.7㌢で、一部で剥落はあるが、ほとんどは読める状態で、筆遣いや義景の花押などから本物と確認した。
この書状は現在の滋賀県高島市の一部を治めていた朽木元網へ宛てたもので、将軍足利義昭と織田信長の対立の状況をうかがうことができる内容が記されている。
将軍義昭が信長と敵対する状況を受けて、義景が前日に敦賀へ出陣したという報告や、義昭の意向に従って行動する意志なども記されている。信長方武将とみられてきた朽木氏が義昭方についたことに触れている。
このほか、現存する書状などから”弱腰”との評価の多い義景だが、実は義景が情報収集しながら、出兵の機を狙っていたことがうかがわれる内容も含まれている。これまでの義景の評価・人物像とは違う一面が見える書状だ。
この書状は同資料館で5月31日まで公開されている。

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