大阪市平野区の杭全(くまた)神社で、平安時代の刀工「五条国永(くになが)」の名前が刻まれた剣が見つかった。刀剣に詳しい、ふくやま美術館館長の原田一敏・東京芸大名誉教授(日本刀剣史)が11月10日、同神社で鑑定し、国永作と確認した。国内に現存する国永の刀剣は数点しかなく、原田名誉教授は「国の重要文化財級の名品」としている。
剣は全長26.4cm。2021年、神社の蔵に保管されているのが見つかった。柄(つか)で隠れる部分に「国永」と銘があり、表面が錆びていたため、神社が今年6月から鑑定のための修復費用などをクラウドファンディングで募ったところ、約2カ月で国内外から約2,300万円が集まったという。
神社によると、国永は日本刀が作られ始めた時期に京都で活躍した刀工。国永作の名刀「鶴丸」は宮内庁が保管している。
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カイロ郊外「大エジプト博物館」開館 日本が842億円の円借款
エジプトの首都カイロ郊外のピラミッド近くに、日本の支援で建設された「大エジプト博物館」が11月1日、全面開館し記念式典が開かれた。同式典には約40カ国の首脳らが参加し、花火やドローン(無人機)ショーなどで開館を祝った。
展示面積は約5万㎡。古代エジプト文明を中心に至宝約10万点を所蔵し、エジプト観光の目玉となる。4日から一般公開される。日本は総工費約10億ドル(約1,540億円)のうち、842億円の円借款供与に加え国際協力機構(JICA)が遺物の保存・修復などの技術を伝授し、人材育成を支えた。
同博物館は2,012年に着工。政変などの影響で開館が何度も延期されており、今回ようやく全面開館にこぎつけた。
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聖武天皇造影の「恭仁京」宮跡で脇殿 京都・木津川市
「秋の高山祭」開幕 城下町の秋夜照らす屋台の提灯
岐阜県飛騨地方の秋を彩る伝統行事で、国の重要無形民俗文化財に指定されている「秋の高山祭」が10月9日、高山市で始まった。祭りは10日まで。
同日は日没後、「宵祭」が開催され、お囃子の音が響く中、提灯を灯した伝統的な屋台が街中に繰り出した。温もりを感じさせる橙(だいだい)色の明かりが、季節が移り、朝晩は肌寒い城下町の沿道に集まった観光客らの笑顔を照らしていた。
市によると、9日は約11万5,000人が訪れた。2日間で計20万人の人出が見込まれている。
高山祭りはユネスコの無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」に登録されている祭りの一つ。京都の祇園祭、埼玉の秩父夜祭とともに、日本三大曳山祭として知られている。

