鳥取藩士の文化文政期の手紙大量に発見 古屏風の下張り
鳥取市で古い屏風(びょうぶ)の下張りから、江戸・文化文政期、鳥取藩主池田家に仕えた江戸詰めの武士が妻に宛てた手紙が大量に見つかった。妻から江戸にいる夫に宛てた手紙も含まれ、確認されただけで約180枚に上る。これは参勤交代や江戸暮らしの様子を書き記した手紙で、専門家は記述の詳しさに注目している。
屏風は6曲で、下張りに明治時代の新聞が使われており、さらにその下から手紙が見つかった。これらを整理、解読した結果、約200年前に鳥取藩主が参勤交代した際、随行した城戸佐久馬という武士と妻がやり取りした手紙だと分かった。
手紙が書かれた時期は1817(文化14)年から1818(文政元)年と、1823(文政6)年から1826(文政9)年の2度の参勤交代で江戸に詰めた期間。城戸は鳥取藩八代藩主、池田斉稷(なりとし)の駕籠を警護する供侍だった。彼は随行して訪れた場所などを筆まめに様々な事柄を記していた。