薬師寺「食堂」再建工事ほぼ完了 5/26から落慶法要
奈良市の薬師寺で進められていた「食堂(じきどう)」と呼ばれる建物の再建工事が、このほどほぼ完了した。今回の食堂の完成でおよそ50年にわたって進められてきた薬師寺の伽藍の復興はほぼ完了することになり、同寺では5月26日から3日間、完成を祝う落慶法要が営まれる。
再建された食堂の高さはおおそ15㍍、東西40㍍。建物の中は間仕切りのない、大きな空間になっていて、中央には日本画家の田渕俊夫氏が描いた6㍍四方の「阿弥陀三尊浄土図」が本尊として据えられている。また、周囲の壁には仏教伝来と薬師寺の歴史を描いた壁画が描かれている。
薬師寺の食堂は、かつて僧侶が食事を摂ったり仏教儀礼を行ったりするのに使われていたが、中世の戦火で焼失していた。