狩野山楽のふすま絵「四季耕作図」が大覚寺に帰郷

狩野山楽のふすま絵「四季耕作図」が大覚寺に帰郷
 桃山~江戸時代初期に活躍した絵師・狩野山楽の作とされるふすま絵「四季耕作図」(米ミネアポリス美術館所蔵)のデジタル複製が4月3日、京都市右京区の大覚寺に奉納され、報道陣に公開された。田植えや稲刈りなど農耕の風景が、繊細な筆遣いで四季ごとに4面ずつ計16面(1面縦約78~177㌢、横約84~92㌢)描かれている。
 NPO法人京都文化協会によると、四季耕作図は元々、大覚寺が所蔵しており、1755年に寺外の絵師に譲られた。その後、経緯は不明だが海を渡り、1980年ミネアポリス美術館が購入。複製ながら約260年ぶりに「帰郷」した。キヤノンと京都文化協会が「文化財未来継承プロジェクト」の一環として作製した。高精細デジタルカメラで撮影し、特殊な和紙に印刷、京都の職人がつくったふすまに仕上げた。

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