歌麿の新種の肉筆浮世絵発見 中国の仙女「西王母」

歌麿の新種の肉筆浮世絵発見 中国の仙女「西王母」

「見返り美人」など江戸時代の美人画で知られる浮世絵師・喜多川歌麿が、中国の神話上の女神を描いた新種の肉筆浮世絵が、4月10日までに発見された。作品の多くが遊女や町娘ら江戸の流行の美人・風俗を題材とした歌麿にしては極めて珍しい画題で、専門家は歌麿研究にとって貴重な発見だとしている。

今回発見された肉筆美人画は縦約84.3㌢、横35.7㌢。絹地に中国で古代から信仰された「西王母(せいおうぼ)」の姿を色彩豊かに描いている。西王母は中国の霊山に住む仙女で、漢の武帝に不老長寿の桃を与えたという伝説がある。歌麿の肉筆画は50点余り確認されているが、中国の美人を描いた作品はこれまでなかった。

前に戻る