土佐藩主・山内容堂所有の能面 大英博物館などで見つかる
英国の2つの博物館所蔵の江戸時代の能面を、法政大学能楽研究所の宮本圭造教授が調べたところ、5点が幕末の大政奉還に深く関与したとされる土佐藩主、山内容堂が所有していたものと分かった。海外にある能面の元の持ち主が分かることは極めて珍しく、明治維新後、日本美術ブームの中で外国人が買い求め、海外に流出したと考えられるという。
山内容堂が元の持ち主ちと判明した能面は、英国のロンドンの大英博物館所蔵の3点と、ビクトリア・アンド・アルバート博物館所蔵の2点の合わせて5点。能面の裏に「容堂居士」などの署名があり、いずれも容堂の直筆と考えられるという。容堂は能の愛好家で、50点以上の能面を所有していた。