名古屋城天守 江戸中期の姿に復元へ 市が方針
名古屋市は5月10日、木造化する名古屋城天守を江戸時代中期にあった「宝暦の大修理」後の姿で復元する方針を決めた。江戸時代初期の創建時の姿に比べて資料が豊富で、史実に従った再現が可能と判断した。
名古屋城天守は1612年に完成し、1750年代に「宝暦の大修理」と呼ばれる大掛かりな修理が行われた。同市や施工の竹中工務店によると、創建時の屋根は最上層が銅板ぶき、残る層はすべて本瓦ぶきだったが、大修理で1層を除くすべての層が銅板ぶきになった。これによって天守の外観は一変した。そしてその姿は1945年の焼失まで変わらなかった。