中原中也の書簡発見 知人にチェーホフ作品勧める内容
詩人の中原中也(1907~37年)が知人に宛てた手紙が見つかった。ロシアの文豪チェーホフの作品への感想を述べ、知人に読むよう勧める内容。神奈川近代文学館(横浜市)で6月15日から開かれる「中原中也の手紙」展で公開される。書簡は中也と親交があり、「中原中也の手紙」などの著書がある安原喜弘さんの遺品から見つかった。手紙で中也はチェーホフの中編小説「黒衣の僧」のあらすじを記し、主人公が過去を回想する場面に触れて「今にも手にとれさうに見えても来るのですが、而もそれは現はすことが出来ない」と感想を述べている。