「適塾」で2戦役でたどる英才門下生たちの特別展

「適塾」で2戦役でたどる英才門下生たちの特別展

「適塾」の門下生たちが戊辰~西南戦争にどのように関わっていたかをたどる特別展が、大阪市中央区の「適塾」(史跡・重要文化財)で開かれている。6月10日まで。開館時間は10時~16時。入館料は一般260円、高校・大学生140円。
江戸後期に蘭方医・緒方洪庵が開いた適塾は、主に軍制と医療の双方に数多くの英才を輩出した。その門下生、大村益次郎や大鳥圭介は戊辰戦争で指揮を執り、大村は明治政府の軍制確立に大きな役割を果たした。高松凌雲と佐野常民は赤十字の「博愛主義」に基づき、戦地に赴いて傷病者の治療にあたっている。このほか、大老・井伊直弼が断行した「安政の大獄」で吉田松陰らとともに散った橋本左内や、明治以後、頑として官職に就かなかった福沢諭吉らも適塾出身だ。
展示は、国産初の蒸気船を完成させた佐野常民所蔵の化学書「舎密開宗(せいみかいそう)」、洪庵の次男、緒方惟準(おがたこれよし)が著した医学書「軍医須知」など24点を紹介している。

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