人類の遠い祖先か 中国で古代生物の化石発見

人類の遠い祖先か 中国で古代生物の化石発見

英ケンブリッジ大学、ドイツのカッセル大学、中国の西北大学などの研究者による合同チームによると、中国北西部の陝西(せんせい)省で約5億4000万年前に生息していたと推定される古代生物の化石が発見された。
体のサイズに比べて異様に大きな口を持つこの生物は「人類を含む多種多様な生物の共通の祖先である可能性がある」という。英学術誌「ネイチャー」に論文が掲載された。
研究者らは、この生物が後口動物上門に分類される新種だと判断し、サッコリタス・コロナリウス(Saccorhytus coronarious)と命名した。属名のサッコリタスは「袋状の体」、種名のコロナリウスは「王冠状の口」に由来するという。
この生物が約5億4000万年前の古生代カンブリア紀に生息していたと考えられ、後口動物の化石としては最古のものとされる。

潜伏キリシタンなど世界遺産登録へ正式推薦書を提出

潜伏キリシタンなど世界遺産登録へ正式推薦書を提出

2018年のユネスコ(国連教育科学文化機関)世界遺産登録に向け、日本政府は文化遺産の「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」(長崎、熊本両県)と、自然遺産の「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」(鹿児島、沖縄両県)の正式な推薦書をユネスコに提出した。
「潜伏キリシタン」は長崎市の「大浦天主堂」はじめ、長崎、熊本両県の12資産で構成。自然遺産はアマミノクロウサギやイリオモテヤマネコ、ヤンバルクイナなど貴重な生態系が含まれる。

地球の酸素イオンが月に到達 探査機「かぐや」が観測

地球の酸素イオンが月に到達 探査機「かぐや」が観測

大阪大学などの研究チームは、月周回衛星「かぐや」の観測データを解析した結果、地球から流失した酸素イオンが月に到達していたと発表した。1月31日付の英科学誌「ネイチャー・アストロノミー」電子版に掲載された。
地球の表面から流出した酸素イオンが、太陽から吹き出す粒子の流れ(太陽風)の影響を受けて38万㌔離れた月に運ばれ、月の土に入り込んでいる可能性もあるとみている。
地球では24億年前から酸素が増えだしたといわれており、月はこのころから地球由来の酸素イオンを浴び続けている可能性がある。大阪大学の寺田健太郎教授は「月の土には太古の地球の大気の痕跡の一部が保存されている可能性もある」と話している。

日本の人口1億人割れは2053年前後 厚労省推計

日本の人口1億人割れは2053年前後 厚労省推計

厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所が5年に1度行っている50年後の推計人口原案によると、人口が1億人を割り込むのは2053年前後と、前回の推計と比べて5年ほど遅くなり、人口減少の速度は鈍るとみている。
2065年までの推計人口原案によると、近年30~40代の人たちの結婚や出産に関する動向に上向く兆しがみられるとして、1人の女性が一生のうちに出産する人数の指標となる「合計特殊出生率」は、50年後は1.44程度に改善すると予測している。ちなみに前回5年前の推計の数値は1.35だった。
これに伴い、2015年に1億2709万人だった人口は、2053年前後に1億人を割り込み、2065年には4000万人近く少ない8800万人余りになると予測している。

京都・石清水八幡宮で節分伝統の「鬼やらい神事」

京都・石清水八幡宮で節分伝統の「鬼やらい神事」

京都府八幡市の石清水(いわしみず)八幡宮の節分行事「鬼やらい神事」が1月29日、本殿および境内で行われた。
鬼を追い払う「鬼やらい人」が本殿前で「鬼やろう!」の掛け声。これとともに、邪気を払うとされる桃の枝を四方と今年の恵方(北北西)に打ち下ろした。
続いて邪気を象徴するような、赤鬼と青鬼の衣装に全身を包んだ4人が境内に登場。本殿に向かうが、年男や年女らに豆を投げつけられ、本殿前に設(しつら)えられた仮設の木製のスロープを、昇り切れず何度も転げ落ちて退散していった。

古都・奈良の夜空焦がす 若草山で冬の風物詩・山焼き

古都・奈良の夜空焦がす 若草山で冬の風物詩・山焼き

古都・奈良で1月28日、冬の風物詩、若草山(342㍍)の山焼きがあり、寒中の夜空にオレンジ色の炎が浮かび上がった。
スタートは約600発もの盛大な花火だった。これを合図に、消防団員らが33㌶の山肌の草地に火をつけるとみるみる広がり、さながら炎の海となっていく。
ふもとで見守る大勢の観光客らは、目の前で繰り広げられるその炎の迫力に息をのみ、見入っていた。