惑星誕生の謎に迫れるか 火星に米探査機「インサイト」着陸

惑星誕生の謎に迫れるか 火星に米探査機「インサイト」着陸

米国NASA(アメリカ航空宇宙局)の探査機「インサイト」が日本時間の11月27日午前5時前、火星への着陸に成功した。火星の内部を詳しく調べることで、地球がどのようにできたのか、惑星の誕生の謎に迫ることができると期待されている。
インサイトはこれから2年間にわたり、火星で起こる地震の揺れの大きさや伝わリ方を観測するほか、深さ5㍍の穴を掘って地下深くから伝わる熱を計測する。
インサイトは5月に打ち上げられておよそ7カ月間、4億8,000万㌔㍍余を飛行して、日本時間の27日、火星の大気圏に突入した。そしてパラシュートなどを使って、火星の赤道のやや北にある「エリシウム平原」と呼ばれる比較的平らな地表に無事着陸した。

「仁徳陵」で埴輪列、石敷き確認 宮内庁・堺市が初の共同調査

「仁徳陵」で埴輪列、石敷き確認 宮内庁・堺市が初の共同調査

宮内庁と大阪府堺市は、10月下旬から今回初めて共同調査している国内最大級の前方後円墳の調査状況を11月22日、報道陣に発表した。これは堺市にある「仁徳天皇陵」とも「大山古墳」とも呼ばれている古墳の調査で、墳丘を取り囲む堤の部分から築造当時のものとみられる一列に並べられた円筒埴輪や石が敷き詰められた跡が見つかった。
調査は墳丘を3重に取り囲む濠(ほり)と濠の間にある2つの堤のうち、内側にある堤の3カ所を掘り下げて行われた。現場には22日、考古学や歴史学に関する16の団体の40人余りの研究者も入り、およそ1時間半ほど見学した。
宮内庁が管理している陵墓は外部の立ち入りが厳しく制限されており、今回初めて共同調査として行われた。

安土桃山時代に初期キリシタンが描いた宗教画発見

安土桃山時代に初期キリシタンが描いた宗教画発見

安土桃山時代に日本人の信徒、初期のキリシタンが描いたとみられる宗教画が見つかった。見つかったのは和紙をつなぎ合わせた幅22㌢、長さ3㍍余の巻物で、「受胎告知」や「聖霊の降臨」などキリストと聖母マリアの生涯の15の場面が墨絵で描かれている。
巻末には安土桃山時代にあたる「千五百九十二年」と書かれていて、和紙の成分の分析からも16世紀後半から17世紀前半のものと分かり、明記されたこの年に描かれた可能性が高いという。専門家は、キリスト教が日本に伝わって間もない、最も初期の信仰の様子を知る重要な発見としている。
この宗教画はキリシタンをめぐる歴史的な資料を収集している神奈川県大磯町の澤田美喜記念館の収蔵品の中から見つかり、横浜市歴史博物館が専門家などと鑑定した。澤田美喜さんは岩崎弥太郎の孫。

「本能寺の変」直後の柴田勝家直筆の書状 新潟県で見つかる

「本能寺の変」直後の柴田勝家直筆の書状 新潟県で見つかる

天下統一を目前にした織田信長が、家臣の明智光秀に討たれた「本能寺の変」。その8日後の天正10年6月10日、現在の福井市の居城にいた柴田勝家が、織田方の武将、溝口半左衛門に宛てて書いた直筆の書状が、新潟県新発田市で見つかった。新発田市の溝口家に残る歴史資料の中から見つかった。
文面には、光秀の討伐に出遅れた勝家が当時、京都から大坂に展開していた光秀の居場所を正確に把握できていなかったことがうかがえる内容が記されている。そのうえで、光秀が拠点としていた江州、現在の滋賀県にいるとみて、当時の大坂にいた織田方の重臣、丹羽長秀と連携して光秀を討伐する計画を明らかにしている。

奈良・当麻寺で最古級の金銀銅の舎利容器見つかる

奈良・当麻寺で最古級の金銀銅の舎利容器見つかる

奈良県葛城市の当麻寺で飛鳥時代につくられたとみられる金、銀、銅の容器が三重の入れ子になった舎利容器が見つかった。
一番外側の銅製のものは高さおよそ9㌢、内側の銀製がおよそ3㌢、最も内側の金製がおよそ1㌢で、いずれもふたの付いたお椀のような形をしている。奈良国立博物館によると、形などの特徴から飛鳥時代後期につくられたとみられるが、この時期につくられた金、銀、銅の舎利容器で完全に残っているのは全国でも法隆寺など数例で、極めて貴重な発見だとしている。
この舎利容器は2019年2月から奈良国立博物館で公開される。

平成最後の園遊会 変わりなく赤坂御苑で和やかに懇談

平成最後の園遊会 変わりなく赤坂御苑で和やかに懇談

天皇、皇后両陛下が主催する秋の園遊会が11月9日、東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれ、皇太子ご夫妻、秋篠宮ご夫妻ら皇族方とともに、およそ1800人が出席した。
来春(2019年4月30日)の退位を控え、平成最後となった園遊会。あいにくの雨が降りしきる中だったが、いつもと変わらず両陛下は、1つの傘に入り、およそ1時間にわたり各界の功労者ら招待客と和やかに懇談された。